研究会について

本会は帯広畜産大学・門平睦代を初代会長として、2007年4月15日に発足しました。 当初の目的は、獣医師や普及員などの畜産関係者が、生産者を指導するという発想から抜け出し、広く各分野の手法や考え方を取り入れて生産者(関係者自らも含む) の能力を引き出し、生産者の主体的活動による畜産経営の向上を図るというものであり、「全国畜産支援研究会・獣医コミュニケーション研究会・農場どないすんねん研究会(Noujyo Donaisunnen Kenkyukai; NDK」などの名称で進められてきました。これらの名称については、2019年の運営規約制定にともない、「獣医コミュニケーション研究会(英文名 Japan Association for Veterinary Communication)」を正式名称、それまで用いられてきた全国畜産支援研究会、農場どないすんねん研究会(NDK)を通称として整理されました。

従来、治療成績や生産性の向上のため、獣医学的あるいは畜産学的な介入・指導が行われてきましたが、「教える側」からの一方的な介入では成果が得られない例も少なからず存在しています。問題を解決するためには、「技術」だけでなんとかするのではなく、その場に携わる「人間」、そして「仕組み」が必要と考えられます。「人間」というのは、家庭や動物病院、農場などで問題に取り組む人々(飼い主、酪農家、家族、従業員等々)であり、「仕組み」というのは、それら人々の意欲を高め、維持するためのコミュニケーションスキル、啓発手法、問題解決手法、会議手法などが挙げられます。本会は、こうした手法などを研究・実践し、その場にかかわる人々のやる気を高めることを目指しています。

当時はまだ、このような心理・社会的な側面に着手している媒体は少なく、参考とできる資源も多くはありませんでしたが、「走りながら服を着ろ」「おのおの志のままに生きよ」「同時多発」をモットーに動き出しました。メーリングリストでの活発なやり取りなどを通じ、会員が各地で同時多発的に様々な取り組みを進めていくなか、畜産領域だけでなく伴侶動物領域など他分野の方々に注目をいただき、次第にメンバーも多様になっていきました。近年、獣医学教育にもコミュニケーションが導入され、獣医学共用試験でも医療面接が課されるなど、より重要性が増しています。

活動内容

会員それぞれが自発的に様々な活動をしていますが、具体的には、

  1. 講習会やワークショップの開催
  2. 情報発信(各種手法や事例の紹介、書籍の出版など)
  3. 会員の自己研鑽(会員同士の勉強会など)
などが挙げられます。詳細については「運営規約」「活動履歴」をご覧ください。

入・退会手続き

会員は随時募集中です(会費無料)。コチラまで、件名「NDK入会申し込み」とした上で、[氏名・住所・所属・メールアドレス]をご連絡ください(同内容の入会申込書-wordファイル-の添付でも結構です)。

また、退会を希望される場合には、退会届をメールで提出してください。