2025年問題と言われてきた年を迎え、ますます超高齢社会となっている中、2026年はJSSCRが拡充・発展を目指している排泄管理の中でも「高齢者にも多い便通異常症:慢性便秘症」に焦点をあてたセミナーを開催します。地域で生活されている高齢者は、慢性便秘症で悩み苦しんでいてもうまく支援を求められない方も多く見受けられます。今回のセミナーでの学びを慢性便秘症の方々への対応に活用いただくために排泄領域をご専門とされている医師・看護師の先生方を講師としてお招きし下記のような内容についてご講演いただきますので、ご期待ください。
慢性便秘症が長年継続したことによる認知機能やその他の疾患への影響なども明らかになってきており、講演1では、基本的な病態、診断・予防や治療のみならず、2023年に発刊された「便通異常症診療ガイドライン2023慢性便秘症」の内容から分類、疫学:QOLや長期予後への影響など、フローチャートも含めた内容を解説いただきます。また、便秘症の予防や治療に関しては、病院や施設・在宅では下剤に頼らざるを得ない場合も少なくなく、係わる医師や看護師が知っておくべき薬剤の選択や注意点についてもお話しいただきます。
講演2では、慢性便秘症の予防や治療のために重要であることは医療者の中では周知の事実となっていてもなかなか介入が難しい食事や水分摂取・活動など生活習慣に関するアセスメントや介入のポイントについてご講演いただきます。また、最近のトピックスとして「脳腸相関」や「腸内細菌叢と消化管機能の関連」「若年者の大腸がんの腸内細菌叢の特徴」について解説いただきます。
最後に症例検討にて、講師の先生方のご示唆により、症例から学んでいただければ幸いです。
排泄障害管理・ケアの高みを目指す多くの皆様のご参加をお待ちしております。
(JSSCR教育委員会)
2026年2月6日(金) 16:00~18:00
大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)
工藤 礼子 国立がん研究センター中央病院 看護部 皮膚・排泄ケア認定看護師
南 由起子 サンシティ横浜南 健康相談室 ET/皮膚・排泄ケア認定看護師
「便通異常症診療ガイドライン2023慢性便秘症」から慢性便秘症について知っておきたいことおよび慢性便秘症の予防・治療のための薬剤について医師・看護師が知っておくべきポイント
自治医科大学附属病院 消化器一般移植外科 味村俊樹
慢性便秘症を抱えている高齢者への対応のために看護師として知っておきたいこと
便秘症を予防・改善するためのアセスメント方法や腸活も含めた日常生活習慣へのアプローチのポイントおよび脳腸相関も含めた最近のトピックス
コンチネンスジャパン株式会社 専務取締役 西村かおる
症例検討:コメンテーター:講師の味村俊樹先生・西村かおる
症例提示:南 由起子