連載コラム 仙台に来る前に知っておきたい学会場周辺のトリビア
その6 ベーブルースの銅像が立つ動物園
今から80年以上昔の話です。1934年(昭和9年)、アメリカ大リーグのオールスター選抜チームが来日し日本各地で試合をしました。来日したのはベーブルースやルーゲーリックなど超一流選手ぞろいでした。迎え撃つ日本側にはまだプロ野球がありませんでしたので、急遽チームを結成することになり、召集されたのは沢村栄治やスタルヒン、三原といったメンバーでした。この年の日米野球の熱狂がきっかけとなり、同年12月に日本初の職業野球チームである「大日本東京野球倶楽部(後の読売巨人軍)」が結成され、ついに日本にもプロ野球が始まったことはあまりに有名な史実です。
さて、日本各地を回った日米野球が仙台で行われたのは11月9日でした。日本でも大人気だったベーブルースは日米野球で通算13本塁打を打ちましたが、その記念すべき来日初ホームランを打ったのが仙台の八木山球場でした。戦後、球場が無くなり跡地は動物園となりましたが、日米野球を記念してベーブルースが打った特大ホームランの落下点にはベーブルースの銅像が立っています(写真)。動物園の中に有るベーブルースの銅像というミスマッチ、歴史を感じますね。
八木山動物園には、日産婦会場となる国際センター駅から仙台地下鉄東西線を使って3駅、ほんの数分間で到着します。学会をちょっと抜け出して動物園で息抜きをしてみてはいかがでしょうか。
文責 八重樫
カメラマン 黒 澤