Kosaka Session
IARSとは
IARS(Interanational Anesthesia Research Sosciety)は、雑誌「Anesthesia & Analgesia」の母体となっている学会です。年次大会は毎年3〜5月に開催され、全世界からおよそ1,000人が集まることで知られています。
日本臨床麻酔学会とは極めて緊密な関係を保っており、日本臨床麻酔学会創設者のお一人である岡山大学麻酔・蘇生学講座の小坂二度見名誉教授の名前を冠した「Kosaka Award」を優れた一般演題の中から選考し贈呈することが2006年より行われております。
日本臨床麻酔学会と四半世紀以上もアライアンス関係にあるIARSの2019年年次大会が5月16日〜20日の間、関連学会であるAUAやSOCCAと共にカナダのモントリオールにて開催されました総参加者人数は、5月20日の朝の段階で例年通り1,200名を越えたそうです。
そしてこの年次大会で毎年恒例に行われるようになったのが、一般ポスター演題の各部門「臨床」「基礎」「スカラー」の3部門で最も優れた発表に与えられるKosaka Awardコンテストです。5月18日に8時から行われたIARSオープニングセッションでも紹介されました。
そして肝心かなめのコンテストは、3人のレフリーにより19日日曜日の朝7時からメイン会場にて開催されました。それぞれ各部門の入賞者はポスターを会場に貼り、またそのうちの上位3名それぞれはオーラルでの発表があり、そこでレフリーが投票して入賞者が決まります。その結果は、下記にまとめてありますが、残念ながら日本からの入賞はなりませんでしたがアジアからはシンガポールからの入賞者が出ました。この3名にはそれぞれUS$500のチェックが手渡されました。(そのうちの1,000ドルは日本臨床麻酔学会から創設者の故・小坂二度見先生を記念して寄付しています)
Kosaka Best of Meeting Award Winner – Basic Science Research
Viola Neudecker, MD, Columbia University Medical Center
“GFAP expression in the visual cortex is increased in juvenile non-human primates that were exposed to anesthesia during infancy”
Kosaka Best of Meeting Award Winner – Clinical Research
Ming Ann Sims, MBBS, National University Hospital Singapore
“Sustaining the Gains – A 6 Year Follow through of the Impact of a Hospital Wide Patient Safety Strategy on Global and Anesthetic Patient Safety Outcomes”
Kosaka Best of Meeting Award Winner – Scholars
Jacob Basak, MD, PhD, Washington University School of Medicine in St. Louis
“Bacterial Sepsis Increases Fibrillary Amyloid Load and Neuroinflammation in a Mouse Model of Alzheimer’s disease Pathology”
来年は、サンフランシスコにて5月15日〜18日に開催されますので、日本からも奮ってご応募ください。
(文責:尾崎眞)