研究会概要

研究会概要

 本研究会は、成人とは異なる小児特有の脾臓機能に関する知見や外傷・門脈圧亢進症・脾機能亢進を呈する様々な内科的疾患・脾臓摘出手術手技など、小児脾臓に関する最先端の知見に関する情報交換を行うことにより研鑽を深め、その成果を日常の診療や研究に活かすことを目的としています。
 2019年に本研究会の名称が「日本小児脾臓研究会」より「日本小児脾臓・門脈研究会」へ変更となりました。小児においても近年、門脈血行異常症が先天性代謝異常、小児栄養消化器肝臓、小児外科など多領域から注目されており、先天性門脈欠損症として小児慢性特定疾患にも取り上げられております。また、この疾患が指定難病として認定されることを目指して、厚生労働省の難治性疾患政策研究班の研究対象になっていることから、小児の門脈血行異常が本研究会の主要なテーマの一つであることをアピールして、その方面の研究者に参画していただき、本研究会の枠組みで主体的に政策研究事業に関わり、社会に対するさらなる貢献を図ることが本研究会の本来の目的にも合致しているとの考えによるものです。この名称変更によって、本研究会から発信される新知見や成果が小児の一般臨床のみならず厚労行政にも役立てられることを大いに期待しております。

日本小児脾臓・門脈研究会代表世話人
和田 基
東北大学大学院医学系研究科 外科病態学講座 小児外科学分野 教授