会長挨拶
第8回日本リンパ浮腫学会総会
会長小川佳成
大阪市立総合医療センター がん医療支援センター長・乳腺外科部長
(一社)「日本リンパ浮腫学会」は、2025年3月15日(土)・16日(日)の2日間にわたり、大阪市中央公会堂にて第8回日本リンパ浮腫学会総会を開催いたします。今回のテーマは『次に目指すところ!』としました。当学会は科学的根拠に基づいた標準治療の確立と普及を目指し、診療ガイドラインの改定に加え今秋には患者用ガイドラインの発刊を行い、市民・患者参画による活動体制も整えてきています。近年、リンパ浮腫の診断・治療は躍進といえるほどの変遷と発展を遂げており、新たなデータも蓄積されてきています。このような現状を踏まえ、問題点を整理し、次に進むべき方向を明らかにすべく、本総会でのテーマを設定しました。
人手不足、医療経済、患者の高齢化など、現場のスタッフが抱える問題は山積しており、奮闘するスタッフが疲れ果てて倒れる前に少しでも問題を解決できればと考えています。知恵を出し合い、現場で工夫されているアイデアを持ち寄り、共有することで明日の診療に生かして頂きたいと思います。あなた一人で抱え込むことなく、隣の人にも声をかけ、友達になり、連携の輪を広げて、次の一歩を踏み出して下さい。「あなたの小さな一歩が医療界にとっての大きな一歩となる」(似たようなことを月面で宇宙飛行士も言っていましたね)。参加して良かったと思える総会とするべく実行委員一同、鋭意努力しています。また一方で、学会も総会も皆様の手で創り上げられるべきものと思っています。多数の皆さまのご発表、ご参加をお待ちしています。
会場の大阪市中央公会堂は重要文化財でありながら、今も市民の文化活動の拠点として活用されています。趣のある会場で艶のある時間をお過ごし下さい。会場のある中之島は大阪駅から7分と至便な立地で、周辺には美術館や散策路、春には数キロにわたる桜堤が続き、お勧め観光スポットやグルメエリアも10-20分圏内にあります。総会の合間におもろい大阪をお楽しみ下さい。
最後に、本総会で得られたものが、患者さんのみならず医療者にとっても福音となることを願って、ご挨拶とします。
2024年 春