第26回動脈硬化教育フォーラム

会長挨拶

第26回動脈硬化教育フォーラムを開催できますことを、大変嬉しく思います。本フォーラムは、動脈硬化性疾患の予防・診療に携わる多職種の医療者が、最新の知識を共有し、日々の診療に役立てていただくための学びの場として定着してまいりました。今回も、参加される皆様にとって有意義な時間となるよう、多彩な企画を準備いたしております。

今年のテーマは、
『ゲノム医療時代の動脈硬化診療:知る・活かす・繋げる』
といたしました。私は動脈硬化診療に加え、臨床遺伝専門医としてゲノム医療にも携わっており、近年ますます両領域が交差しながら発展していることを強く感じています。本テーマには、まさにその潮流を反映させました。

「知る」では、教育講演やシンポジウムを通じて、動脈硬化学とゲノム医療の最新知見を幅広く学んでいただきたいと考えています。
「活かす」では、今回の目玉でもある LDL コレステロール低下療法に関するディベートセッションを通じ、今後の治療戦略を再考し、明日からの診療に反映させるヒントを持ち帰っていただければ幸いです。
「繋げる」では、遺伝カウンセリングに焦点を当て、遺伝カウンセラーという専門職が、医療者と患者、さらには医療と社会をつなぐ重要な橋渡し役であることを知っていただく機会としました。

さらに今回は、国際的にも再評価が進む脂質リスク因子 リポプロテイン(a) に関する最新のアップデートを行います。日本でも Lp(a) の認知度向上が大きな課題となっており、その一環として 会場内に Lp(a) 測定ブースを設置し、測定体験を通じて臨床的意義を肌で感じていただきたいと思います。また、Lp(a) 認知拡大に向けた新たな仕掛けも計画していますので、ご期待ください。

今回の会場である 九段会館テラスは、近年新装オープンした美しい施設です。皇居にも近く落ち着いた環境が魅力です。地下鉄・JR ともにアクセスが非常に良く、遠方からお越しいただく方にも大変便利な立地となっています。快適な会場で学んでいただけることと思います。

本フォーラムが、最新の知見を「知り」、学びを診療に「活かし」、職種や立場を越えて互いに「繋がる」契機となり、動脈硬化医療のさらなる発展につながることを心より願っております。

第26回動脈硬化教育フォーラム
会長 吉田 雅幸