精神・神経疾患の発症に関与する稀なゲノム変異を同定し、病態グリアアセンブリを解明するため、アレイCGH法を用いた高解像度ゲノムコピー数変異(CNV)解析と次世代シーケンサー(Ion Torrent)を用いたターゲットシーケンス解析を実施する。
平成27年2月時点の支援内容:
1.九大(神庭重信教授)、藤田保健大(池田匡志講師)から、精神疾患ゲノムの提供を受け、全ゲノムCNV解析およびターゲットシーケンス解析の実施。
2.京大霊長研(今井啓雄准教授)から、ニホンザルゲノムの提供を受け、全ゲノムCNV解析を実施。
精神・神経疾患患者の病態に関与するニューロン・グリアの異常を同定するために、技術支援として、患者の皮膚繊維芽細胞由来直接誘導ニューロン(iN)、及び、末梢血由来直接誘導ミクログリア様細胞(iMG)を作製・解析している。
平成27年2月時点までに、患者由来生体サンプルの提供を受けて、支援活動を行ってきた。一例挙げると、名古屋大学(尾崎紀夫教授)でCNV解析によりグリア関連遺伝子の異常が同定されている患者から血液の提供を受けて、直接誘導ミクログリア様細胞を作製・解析している。引き続き、こうした支援活動を継続していく。
対象疾患:
・Nasu-Hakola病・HDLS などグリア病
・精神神経疾患(認知症・統合失調症・気分障害・強迫性障害・発達障害・自閉症など)、特に、遺伝的負因をもつ患者由来のiN・iMG作製を優先)
平成27年2月時点の支援内容:
1.九州大学薬理学分野(津田、井上研)にRed-Greenマウスの提供を行った。
2.セルソーターによるヒト末梢血由来細胞の分離採取を九州大学精神科の神庭研との共同研究で行う予定。
3.現時点で未定。