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医局員の声Voice of members


宮川 仁平

東京大学大学院一年生
平成21年 東京大学卒
平成22年 入局

 私が泌尿器科の道を志すきっかけとなったのは学生時代のクリニカルクラークシップという臨床参加型実習でした。もともと手術には興味があったので外科系に進もうとは思っていたものの、学生実習で色々な科をまわるうちに内科にも興味が出てきました。ということで両方ともできるマイナー科がいいのでは?と短絡的に考えて選択肢に上がったのが泌尿器科でした。マイナー科とはいえども開腹手術あり、内視鏡手術あり、腎移植やシャント手術まで幅広い手技が可能です。当時はまだ一般的ではありませんでしたが、ロボット支援手術ができるというのも魅力の一つでしょう。そして泌尿器科で1か月間実習する間に、医局の雰囲気がとてもよいことや泌尿器科が非常におもしろい領域であることを理解し、将来の道として志望し入局することに迷いはなくなりました。

 泌尿器科は超高齢社会を迎えている日本においてはなくてはならない、今後も需要の拡大が予想される科です。しかし、「泌尿器」という響きが泌尿器科のイメージを悪くしているということは前々から言われており、そういうイメージの悪さは一般の方々のみならず医者の中にも少なからずあると思います。ですが、将来の進路がまだ決まっていない先生方は毛嫌いせずにまず泌尿器科を選択肢に入れて、短い期間でもよいので泌尿器科を経験していただければ泌尿器科の魅力をすぐに理解できると思います。

 泌尿器科を志すことを決めた先生に向けて東大泌尿器科の魅力を挙げていきます。まず医員数の多さです。多い年は10人近い入局者がおり、お互いに切磋琢磨できる非常に心強い存在です。東大以外の大学出身の先生の方が多く、東大出身だからといって特別扱いはされないため誰でも活躍できるチャンスがあります。また、都内の主要な病院が関連病院となっており、いろいろな病院を渡り歩きながら臨床能力を磨くことになります。これは臨床医としての幅を広げることにつながります。さらに、研究という面でいえば東大は最高の環境であることは言うまでもありません。入局先に迷っているようであれば、是非一度見学に来てみてはいかがでしょうか。

 私は平成28年4月より大学院に進学し、病理学教室で泌尿器腫瘍における腫瘍微小環境に関する研究を行っております。専門医を取ってから、手術手技がある程度形になってから、と後回しにしていったため卒後8年目での進学となりましたが、大学院進学の時期や研究室の選択については強要されることはなく、自分の意志をある程度柔軟に受け入れていただけました。臨床とは違う視点から癌を見つめなおすことで得られるものも多いと実感しています。しばらくは臨床を離れて研究に没頭することになりますが、卒業以降はその経験を臨床に存分にいかしていこうと考えています。