自走車を使用した検体搬送システム
「はじめに」
当院では検体検査搬送システムの全面的なリプレイスに当たり従来の搬送システムの問題点を
大幅に改善した第2世代搬送システムを構築した。その中から今回は人の導線の確保、
各部署への検体移送の無人化、更新時の制約等からの解放を目指し、各ラインとの検体移送に
自走者を使ったシステムを構築したので報告する。
「搬送システムとの連結」
人の導線が必要な部分および検体の搬送が必要な部署間で自走車を走行させており、
運用が長時間のバッチにならないよう各自走車の使用目的によって運用スケジュールを設定している。
また、今後のシステム更新に際しても各ラインが連結したシステムではないので部分的な入れ替えが
容易である。
「操作性および拡張性」
走行にはホストコンピューターからの指令ではなく、床に貼った磁器テープと本体の磁石を利用して
走行する。磁器テープと自走車は非接触型なので摩耗はまったく皆無である。移動経路の変更は
このテープの張り替えだけで行えるため将来の拡張性も確保されている。
充電は検体の搬入搬出時に自動で行われる。
また1台が故障した場合、他の部署の自走車を代用する事により容易にバックアップが可能としている。
「安全対策」
音やパトライトにより走行の認識をさせ走行する。また、前後にあるバンパーが障害物を発見したり、
横方向からの障害が発生すると非常停止する。障害物により走行経路を逸脱した場合、
人が磁器テープ上に自走車を戻し、再スタートをする事により再開が可能である。
「まとめ」
搬送システムの従来の欠点であった導線の確保ができ、狭い通路も通れるため、部屋ごとに
ラインを構築し自走者でつなぐ事によりトータルシステムとしての増設が可能である。
バッチ的な動きになるが一定時間で往復させる事により、確実に検体移送ができ、
検体放置時間を減らす事ができるため、迅速報告にも有用であると思われる。
また、システムの更新に際しても部分的な入れ替えが行いやすいよう設計した。
詳細は http://square.umin.ac.jp/sugi/ を参照して下さい。
連絡先 03(3815)5411 内(35010)
e-mail sugioka-tky@umin.ac.jp
スライドです
1、はじめに
2、第一世代での問題点
3、新技術と新ユニット
4、新システム全景
5、自走車の必要性、可能性
6、自走車の全景
7、自走車とラインとの結合の部分
8、磁場を使用したテープ
9、まとめ
10、ホームページ紹介