卒業生の活躍Alumni

<2015年10月掲載>
患者を診ない臨床家になりました。情報医学はじめました

東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻8期1年コース修了
東京大学医学部付属病院 助教 井田 有亮 さん

 
 多職種・多彩なバックグラウンドを有する学生が同じテーマで講義を受け,それぞれが独自の意見を表明して濃厚な議論を交わすという場があります。数少ないそれの一つが東大SPHです。
 専門性が高まれば高まるほど,各自のドメイン内での議論が中心になってしまうこれまでの医学・医療系の教育を受けてきた人にとっては,とても新鮮な感覚で毎日の講義を楽しく受けられる事は間違いないと思います。年々充実していく講義科目は,すでに卒業した私から見ても羨ましく思います。
 私はSPH修了後,東京大学医学部附属病院の企画情報運営部で教員として働いています。院内の情報システムの企画・管理などの病院業務や,巨大なデータベースそのものである病院情報システムから得られるデータを用いた研究,そしてSPHの講義・実習など多忙な毎日です。政府の会議に参加することもあり,広い視点をもって医療を捉えるためのSPHで学んだ基礎知識がすぐに役立っております。歯科医師である私は白衣を着て診療することこそ無くなりましたが,常に医療の現場にコミットする臨床家の矜持をもって仕事に邁進しております。

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