教育

学部教育(薬理学)
科目責任者: 荒川 亮介
担 当 者: 齋藤 文仁、小林 克典、坂井 敦、池田 裕美子、丸山 基世

1. 学習目標
基本的な薬物を通して薬物と生体との相互作用の結果起こる生体現象を学び、薬物治療の薬理学的基盤を理解する。
動物実験および臨床試験の進め方やデータの読み方を学ぶことによって正しい薬効評価が出来る能力を養う。
また薬害の発生に対し、その医学的および社会的問題性を認識し早期に対処することの重要性を理解する。

2. 学習行動目標
A) 講義
1) 薬物治療の医学における位置づけ、社会における役割を理解する。
2) 薬物および内因性生理活性物質の作用機序を理解し説明できる。
3) 薬物および内因性生理活性物質の体内動態を理解し説明できる。
4) 薬物により起こりうる副作用を理解し、薬物治療における注意点を説明できる。
5) 動物実験から臨床試験を経て薬物が臨床応用されるまでの過程を理解し、薬効評価法について説明できる。
6) 過去の事例から薬害の社会問題性を認識し、医師として早期発見し対処することの重要性を認識する。

B) 実習
1) 実習を通して薬物作用機構や薬効評価における生物検定法の重要性を理解し応用できる。
2) 実習を通して基本的な薬物の薬理作用を理解し説明できる。
3) 動物を用いる実験において、実験動物に対する倫理性を理解し実行できる。
4) 動物を用いる実習において、実験の進め方および結果の解釈について学び実行できる。
5) 臨床薬理学実習において、ヒト臨床試験の倫理性およびインフォームドコンセントの重要性を理解し実行できる。
6) 臨床薬理学実習において、二重盲検法を含む臨床試験の進め方、データの統計学的取り扱い方を理解し説明できる。
7) 実験結果のレポートおよび口頭発表を通して、論理的思考力、論文作成能力、説明能力を養う。
8) グループ学習において、薬物治療の対象となる病態を抽出し、治療の薬理学的基盤を説明できる。
大学院教育
大学院教育目標
神経情報科学は基本機能単位であるシナプスからその統合体であるニューラルネットワークまで、神経活動に関る多層的な生命現象を研究対象としている。 すなわち神経情報科学は生理学、生化学、分子生物学、薬理学、あるいは動物行動学等、幅広い領域を包括する学際的な学問体系の上に成り立っている。 従って、本分野では神経情報科学に関する広範な知識を習得し、さまざまな研究手法を駆使して、神経科学の諸問題解決にあたる研究能力を涵養することを教育目標とする。 この目標に向けて、講義および演習を通して知識を得、また実際の研究における方法論や実験結果の解釈に関する討論を行い、論理的な思考法を習得できるよう指導する。

講義および演習
1) 生体内の神経情報伝達機構について現在の考え方を俯瞰的に説明できる。
2) 細胞生物学の観点から、神経系が有する特殊性と一般性について理解し、説明できる。
3) 神経情報科学において重要な薬物および内因性生理活性物質の作用機序を理解し、説明できる。
4) 神経情報科学において重要な薬物および内因性生理活性物質の臨床応用について理解し、説明できる。
5) 実験結果の解析において必要な統計学について理解し、説明できる。
6) 文献講読を通して、科学英語能力を養う。

実験実習
1) 動物実験において、実験用動物に対する倫理性を理解し、実行できる。
2) 実習を通して、生物検定法を理解し、応用できる。
3) 実習を通して、データの統計学的取り扱い方を理解し、実行できる。
4) 実習を通して、実験の進め方および結果の解釈について理解し、実行できる。
5) 論文作成、学会発表等の作業過程を通して、論理的思考力、論文作成能力、説明能力を養う。
6) 論文作成、学会発表等の作業過程を通して、科学英語能力を養う。