ソウル大ゲストハウスのカルビタン定食(2003年2月20日朝食)
たぶん6000か7000won(約600〜700円)
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 美味しいとは思うものの、B級グルメの私には値段がぴったりこないゲストハウスで、下写真の朝食をなぜか取った。どういう事情があったか忘れたが、まだ各種学生食堂の朝定食の存在を知らなかったし、たぶん昨晩は酒肴なしで韓国焼酎を部屋で飲んでいたのかも知れない。

 ここの朝メニューの韓国食は3種だけで、もう何度も食べた最初にあるKorean Breakfastではなく、2番目に書いてある料理を注文してみた。ご覧のようにカクテキ・キムチと春菊の和え物がまず出てきて、しばらく待ってから中央の主菜スープが来た。

 スープ定食だったのかとがっかりしたが、食べ飲んでみると違った。高菜のような野菜やネギが沢山入っている中に、でかい骨付き牛肉もあり、スープは牛肉のダシが効いていて、すごく美味い。けっきょく朝から、ご飯をお代わりしてしまった。ネットで調べてみたところ、これはカルビタンという料理で、二日酔いにもいいとのこと。そういえば、そんな効果もあったような気がする。

 それで愚考するのだが、韓国には日本に似た定食が多い。一方、台湾には皆が同じメニューを食べる定食がどうもなく、分量まで随意に選択する「自助餐」というのが普及している。ハノイの「平民食堂」も同じシステムだった。いずれにせよ韓国・台湾・ベトナムでは日本と同様に「個食」、つまり定食みたいに一人ひとりが自分のものを食べる形式が確立している。しかし中国大陸は全員でおかずを食べる「集団食」が正式で、弁当や定食に近いのはあるが、正式食ではない。

 なお台湾では個食の典型といえる弁当(便當)が普及しているが、ソウルでまだ見たことがない(そのためか、海苔巻きが日本以上に食べられている)。○○タンや○○チゲのように韓国食にはスープや鍋料理が多く、弁当化できないためだろうか?気質あるいは気候のせいか、あるいは日本統治の影響があるのか等々、疑問はつきない。もう少し愚考を続けることにしよう。