教授挨拶
松元 一明 教授 (博士(薬学))
Professor Kazuaki Matsumoto
はじめに
薬効解析学講座では、高度な研究活動を「真理の探究」の場であると同時に、「一生涯、第一線で活躍し続けるための人間力を磨く」場であると定義しています。
1. 専門スキルを支える「人間としての基盤能力」
人生100年時代、薬剤師や研究者が長く活躍し続けるためには、専門知識に加え、あらゆる現場で通用する「基礎的な力」を絶えずアップデートし続けることが求められます。
当講座では、経済産業省が提唱する「社会人基礎力」を研究の実践を通じて養います。
- 一歩前に踏み出す力(Action):指示を待つのではなく、物事を「一人称」で捉え、失敗を恐れず粘り強く行動する力を育てます。
- 疑問を持ち、考え抜く力(Thinking):当たり前を疑い、自ら課題を提起し、解決に向けた道筋を描く自律的な思考力を磨きます。
- 多様な人々と協力する力(Teamwork):自分の意見を伝えるだけでなく、意見や立場の違いを理解し、周囲と協働して目標を達成する力を養います。
2. 「利他精神」と「情熱」を原動力に
薬学研究の目的は、自己研鑽にとどまらず、自己実現や社会貢献にあります。病に苦しむ患者さんや社会のために何ができるかを考える「利他精神」こそが、これからの人材としての付加価値の源泉です。そして、その活動を支える最大のエネルギーが「情熱」です。絶えず情熱を持ち続けることが、新たなスキルの獲得や困難を乗り越える力となります。
3. 「研究が人を育てる」
研究の過程は、単なる実験作業ではありません。自らの行動を客観的に振り返り、得られた知識や体験を統合するプロセスそのものが人を成長させます。
- 自己対話と「振り返り」:日々の活動を丁寧に振り返ることで、自らの目的を再認識し、次の行動へと繋げる習慣を身につけます。
- 経験と学びの「統合」:多様な体験や専門知識を自分の中で結びつけ、「学び続ける姿勢を持つ」ことで、自らのキャリアを主体的に切りひらいていきます。
おわりに
当講座は、科学的な発見を通じて社会に貢献すると同時に、情熱と利他精神を兼ね備え、時代の変化に合わせ自らをアップデートし続けられる「付加価値の高い人材」を世に送り出すプラットフォームでありたいと考えています。