ストーマ認定士限定の本講座では、日頃の臨床において「スキルアップ」に繋がることを目指して企画しています。
今回は「緩和ストーマ」をテーマに致しました。高齢化と治療の発展に伴い、緩和ストーマ造設は増加傾向にあります。ストーマ・排泄リハビリテーション学用語集では「切除不能がんや尿路閉塞に対して症状緩和目的で造設されるストーマ」と定義されています。緩和ストーマ造設の背景は様々であり、閉塞症状を改善させ、QOLの向上を図る場合のみならず、広義では、将来起こり得る通過障害を回避し、抗がん治療を長期的に安全に行うための造設、長期治療のために腸管が脆弱になり腸管穿孔による緊急造設という場合も含みます。
治療効果によって延命を図ることが可能となり、緩和ストーマの保有期間は長期化しています。一方で、緩和ストーマは造設時の条件が悪いために、術後早期からのストーマ関連合併症の出現率が高く、ストーマ管理困難に陥りやすいことが知られています。緩和ストーマ造設術には、造設の目的を果たし、患者さんがQOLの高い状態で長期間生活できることが大切です。
様々な診療科で緩和ストーマに関わる機会は多く、対応する場面も増えていることと考えます。本講座で、緩和ストーマの特徴を理解し、起こり得る合併症について知識を深め、多くの緩和ストーマ保有者に貢献できるようになることを願っています。
2026年2月7日(土)60分 ランチョンセミナーの形式 詳細未定
大阪国際会議場 12F 第3会場(仮)
「緩和ストーマへのアプローチ」
長嶋康雄 東邦大学医療センター大森病院 消化器センター外科
古川純子 東京西徳洲会病院 看護部
井上透 守口生野記念病院 外科
「消化管緩和ストーマの適応と造設」 20分
羽阪友宏 大阪総合医療センター 泌尿器科
「尿路緩和ストーマについて」 20分
工藤礼子 国立がん研究センター中央病院 看護部
「緩和ストーマケアのポイント」 15分
ストーマ認定士、事前申込制(詳細は後日掲載)
学会事務局:(一社)学会支援機構
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03-6821-6255