第42回日本産婦人科手術学会、第8回日本婦人科ロボット手術学会

会長挨拶

万代昌紀 顔写真
第42回日本産婦人科手術学会
第8回日本婦人科ロボット科手術学会
会長 万代 昌紀
京都大学大学院医学研究科 器官外科学講座 婦人科学産科学分野 教授

 このたび、第42回産婦人科手術学会および第8回婦人科ロボット手術学会を2020年の京都におきまして同時開催させていただくことになりました。このような機会を与えていただき大変光栄に思いますとともに、心より感謝申し上げます。

 2018年より腹腔鏡手術・ロボット支援下手術に対する新たな保険収載を受け、産婦人科手術は良・悪性手術ともに今後、大きく変化すると予想されます。拡大視野による解剖に基づく微細手術の広がりは、低侵襲手術の領域のみならず、開腹手術にも影響を及ぼしつつ、新しい手術解剖、新しい術式を生み出そうとしています。さまざまな手術器具の開発、特にダヴィンチシステムに続く第2・第3のロボット手術支援システムの臨床導入が秒読みに入っており、数年後には産婦人科医も数社のロボットを使いこなす状況になることは確実です。その一方で、現状に追いついていない制度の矛盾、予後は担保されるのかといった不安、どのように若手教育をおこなったら良いのかという戸惑い、など、変化に伴う問題も山積しております。

 今学会の一つ目のテーマは、これまでの技術の総括と新技術への融合です。これまでの手術の歴史からわれわれは何を学び、何を後世に受け継いで行くべきか?旧来の知恵を新しい手術のプラットフォームにどのように生かすべきか?をメインテーマに熱い討論を期待したいと思います。産婦人科手術学会という長い伝統をもつ学会と婦人科ロボット手術学会という新しい流れをくむ学会を同時開催させていただくことは、日本の産婦人科手術のスペシャリストの英知を集めて局面を切り拓き、新技術のすそ野を広げるとともに、これまでの伝統を学びなおしつつ技術発展につなげる大きなチャンスになると思っております。その意味で、今学会の標語を「温故知新」と致しました。

 二つ目のテーマはIT技術の導入による手術の革新です。現代の手術は、術場での技術そのもの、に加えて、その周辺技術の進歩が急速で、むしろ周辺技術こそが手術の質を劇的に変化させると考えられます。例えば、術前の画像によるシミュレーションは婦人科がんの手術のみならず、良性腫瘍・産科領域でも応用され、その精度の向上により手術の流れを術前にすべて詳細にわたって計画することが可能になると考えられますし、シミュレーションによる手術教育は、実臨床でのトレーニンングの多くを不要にするかもしれません。産婦人科を越えて広がりつつある手術関連技術の革新を現実的なものとして学べる企画を準備したいと思います。

 三つ目のテーマは具体的な情報の提供です。一般の先生でも来ていただくだけで、どのようにすれば新しい技術をご自分の診療に取り込んで行けるか、そのロードマップが具体的に描けるような企画も用意したいと思っております。

 欲張りですが、折角おいでいただきますので、「行ってよかった」と言われるような意義深い学会にしたいと思っております。多くの演題登録・ご参加をいただきますよう心からお願いいたします。期日は2月22日(土)・23日(日)の2日間です。冬の京都の風情も同時にお楽しみください。

  • 演題募集期間