会長挨拶

近畿地方会開催にあたって

消化器がん検診の現状と将来展望

このたび、第49回日本消化器がん検診学会近畿地方会を2020年8月22日(土)※2021年3月20日(土・祝)に延期してWeb開催する運びとなりました。本学会の会長を拝命しましたことはまことに光栄であり、諸先生方のご協力を得て、私たち内科学第2講座教室員一同、先生方にとって実りある学会となるよう誠心誠意準備いたしました。

今回のテーマは、「消化器がん検診の現状と将来展望」とさせていただきました。
少子高齢化社会に突入した本邦において、がん検診の重要性はますます高まっています。一方で、それぞれの消化器がんを巡る状況は大きく変化してきており、がん検診においても新たな課題が発生し、検診活動も疾病構造の変化に対応が求められております。胃がんについては内視鏡検診が普及し、その診断精度向上のための体制造りが求められています。大腸癌は増加の一途を辿っており、検診の重要性は増してきていますが、受診率の向上のための方策が課題となっております。また、超音波検査は主に肝疾患のサーベイランス目的に使用されておりますが、最近増加傾向にある膵がんを早期診断するためにも重要な役割を担っております。これからの時代に即したより有効な検診活動を模索することを本会の目的としております。

新たな時代の消化器がん検診の礎になるような議論が行われることを期待しております。なお、昨年と同様、多職種にご参加いただけるよう、「医師研修会&放射線研修会」「超音波研修会」「保健衛生研修会」を同時開催すること致しました。それぞれの研修会では、全国から消化器がん検診のオピニオン・リーダーの先生方に講演をお願いしております。

本学会の主旨にご賛同いただき、和歌山県、和歌山市、和歌山県医師会、和歌山市医師会からのご後援もいただいております他、実に多数の力強いご支援をいただきました。これら関係諸団体の皆様に、この場を借りて篤く御礼申し上げます。

本会が有益かつ盛会となって、近畿のがん検診活動の今後の発展の一助となりますよう、多くの方々に奮ってご参加賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

第49回日本消化器がん検診学会近畿地方会会長

和歌山県立医科大学 第二内科 北野 雅之

PAGE TOP