| <第18回年会開催報告> |
10月17,18日両日、本年度の年会を山形県天童市天童ホテルにて開催いたしました。諸般事情によるしばらくのお休みを挿み、今回は主に産業動物関連会員諸兄が集合・復帰、一同に会しました。ごく簡単に概要を報告いたします。
主だった講演では三浦 潔先生(NOSAI岩手)の的確な視点からの症例の積み重ね、清水一広先生(家畜改良事業団)による研究現状の分かり易い概観など、たいへん参考になる内容で勉強になりました。加えて今回好評であったのは、遺伝性素因の関与の有無まで踏み込んだ議論が生まれた一般演題です。取りかかったばかりの報告もあれば、相当詳細な検討に至る内容もあり、それぞれが活発な議論の対象になっていましたし、発表者自身も随分と学べたのではないでしょうか。臨床現場で活躍しておられる先生方が改めて多くの疾患の情報に接し、仕事を進める上での自分の位置・方向を認識できたらという点で、研究会の初心に戻れたようだと概ねは好評でした。
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初日には総会が行われ、通常の事業、会計の審議等に加え、これからの活動について幹事会案が提示されました。大切な合意点は次の通りです。
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編集委員会、集会企画委員会を設置すること |
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春季獣医学会(3月26日~3月28日・於日本獣医生命科学大学)に併せて、産業動物・伴侶動物両者の話題を取り入れた研究セミナーを開催すること
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年会は、隔年で産業動物と伴侶動物をそれぞれ主体とした企画とし、総会を併せて開催すること
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第19回年会は伴侶動物を主体とした企画として2010年の秋季に開催、会場は京大学弥生講堂を予定
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隔年の産業動物関連年会に該当しない年度においても産業動物を主題とした研究集会を開催すること。ただしその開催手段と時期は今後企画委員会で検討する。産業動物、伴侶動物の合同開催についても企画委員会で随時検討すること
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動物遺伝性疾患に関する出版事業を改めてスタートさせること、ホームページ充実・活用を図ること
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研究会会費は、平成21年度から改めて徴収すること
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平成22年度から庶務担当事務局、会計担当事務局を一括し会長職の元に集約すること |
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貴重なご意見をいただいた皆さんに御礼申し上げます。また、詳細は後日会員各位にお知らせいたします。
総会後は一旦気を締め会場を移して懇親の場になだれ込みました。会場ホテルから格別の配慮をいただき、遅くまで熱い議論が繰り広げられたことだけ述べておきます。
過去数回の年会は、農林水産省家畜生産向上対策事業の報告会や科研費とのジョイントファーラムとして開催してきた経緯があり、それらと比べれば、今回の参加者、特に大学関係者の出席は決して多くはありませんでした。しかし、特記すべきは若手の台頭であり、これは大変歓迎すべきことです。この芽をいかに伸ばすことができるか、臨床・基礎研究の展開と社会還元にいかに結ぶか、研究会諸兄の腕の試しどころです。
今回の開催に向けて奔走された皆さん、話題を提供して頂いた皆さん、会を楽しんでいただいた参加者の皆さん、本当にありがとうございました。残念ながら出席できなかった皆さん、参加を予定しながら急務で果たせなかった数名の先生方、次回こそお会いいたしましょう。
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| 会長 稲葉 睦 |