会長 恩田 秀寿
昭和大学医学部眼科学講座
主任教授
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第61回日本産業・労働・交通眼科学会

会長挨拶


この度は第61回日本産業・労働・交通眼科学会を昭和大学医学部眼科学講座が主催することとなり会長を拝命いたしました。本会は1962年に発会した「眼と道路交通研究会」を母体とし、1973年に「交通眼科学会」、1987年に現在の「日本産業・労働・交通眼科学会」に改称し、これまで計61回の学会を開催してまいりました。長い学会の歴史において昭和大学は5回目の開催となります。会場となる昭和大学上條記念館は昭和大学創立90周年事業により計画され、2019年4月に竣工いたしました。大学の講堂としての機能はもとより、各種学会やコンベンションが開催できるように多目的ホールやバンケットルームを設けております。1110日の記念式典においてグランドオープンの予定です。まさに最新設備の整った会場での活発な討論ができることを期待しております。

本学会は眼科医のみならず多職種の情報交換ができる学会として大変貴重な存在であります。道路交通は様々な発展を遂げ、自動車においては、自動運転システムやドライブレコーダーの普及、後部座席シートベルト着用義務など、自転車においては左側走行の義務、車道走行、長距離ツーリング愛好者の増加など、私たちの身近な生活に大きな変化が起こっております。一方、視覚的原因によるトラブルも多く発生しており、もっぱら高齢者ドライバー対策は急務です。高齢者の視野、眼球運動速度は社会にどのくらい認知されているのでしょうか。さらに緑内障は失明の原因において本邦で1位であり、ロービジョン患者の職業補助においてもタブレット端末による視覚的アシスト方法も増加してきております。


本会では特別講演2演題と一般演題12演題を予定しております。特別講演1には井上賢治先生をお招きしロービジョンに関する講演をしていただく予定です。特別講演2では交通事故鑑定士の中島博史先生をお招きし、交通事故から予防医学への橋渡しとなる講演をしていただく予定です。一般演題では交通外傷、交通と視覚などの演題を多く予定しております。参加者の皆様には、本会を通じて産業・労働・交通の眼科分野での知見をなお一層深められることを切望いたします。


 

 


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