日経が支持する米帝薬価制度
コラテジェンの「60万円」に「失望」している新聞記者が書いたデマ記事である.ガラパゴスは投資家が薬価をつり上げて患者から搾取する米帝の方である.マーティン・シュクレリはその投資家を裏切ったから刑務所送りになったことぐらい,日経の読者ぐらいのリテラシーがある人間なら,誰でも知っている.こんな時代錯誤の対米追従主義を振りかざすようなデマ記事しか書けない記者は早晩AIに取って代わられるだろう.(2019/08/30)
AIが決算記事を完全自動配信、日経が開始(日経ビジネス 2017年1月26日)
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遺伝子薬に「日本式」の壁安い薬価、開発力そぐ 日経新聞2019年8月29日
(前略)
「60万円」に失望売り
画期的な薬といわれるが、もろ手を挙げて喜べない事情がある。
「安すぎて、収益につながらないのではないか」。医療分野の証券アナリストはこう受け止めた。売上高のピークは年12億円と見込まれ、市場では失望売りが起きた。薬価の情報が事前に流れた27日、前日より16%安い780円と、制限値幅の下限(ストップ安水準)まで下落。29日までの3日間で4割下落した。
開発が先行する海外では、遺伝子治療薬の価格は高い。米国で17年に製造販売が認められた米スパーク・セラピューティクスの網膜難病薬「ラクスターナ」は、両眼で85万ドル(9300万円)。この企業はスイス・ロシュが買収した。スイスのノバルティスが日本で販売をめざす脊髄性筋萎縮症の薬「ゾルゲンスマ」は、212万ドル(2億3000万円)だ。日本と海外では価格の付け方が違う。米国では、既存の治療法などと比べてどれだけ治療の効果があるかをもとに、まず製薬会社が価格を決める。そのあとに、民間の保険会社と値引きなどの交渉を進めて、最終的な価格に落ち着く。
原価もとに算出 ガラパゴス状態
これに対して日本では政府が価格を決める。もし類似の薬が販売されていれば、その価格を基準にして決める。海外で販売されている場合も参考にされ、このケースでは治療効果や革新性が認められた価格に近くなる。ただ、今回のアンジェスのように似た薬がなければ、製造原価をもとにはじく。
この「原価計算方式」の制度は日本にしかない。世界に先駆けて日本で画期的な薬の発売を申請すると、グローバルにみて比較するものがないという理由で安くされてしまう――。技術進歩のスピードが増し、画期的な薬を生みだすチャンスが広がっているのに製薬会社の不安が増す。
新興バイオ企業の幹部はコラテジェンの価格を聞いてこう思った。「世界で真っ先に日本で販売しようとするメリットがない、と感じた企業は多いのではないか」
製薬会社でつくる日本製薬工業協会は、こうした薬価制度を批判している。「原価計算方式は医薬品の価値を適切に反映していない」。海外の製薬団体も日本に制度の見直しを求めている。薬価のあり方としてはガラパゴスの状態だ。
(後略)
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参考記事
人民の敵No.1は米国版鼠小僧だった-患者から搾取する米国のガラパゴス薬価制度-
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