インドのトヨタ

庄田さんが「割安な買い物だ」と大層ご満悦だったのが2008年6月。その半年後に、“インドのトヨタ”の株価は66%も暴落、評価損は3595億円。今回の報道では、2007年始めにはFDAがニュージャージー州のRanbaxy社拠点を強制捜査に入っていたことになりますが、FDAとしては、自分たちの仕事は医薬品規制であって、SEC(Securities and Exchange Commission)じゃないってことなんでしょう。
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Ranbaxyの200超の承認薬の捏造を記した社内資料が判明~第一三共には知らされず Biotoday 2016-08-13 -
かつてRanbaxy Laboratoriesを所有していた兄弟・Malvinder Singh氏とShivinder
Singh氏へのシンガポールの国際仲裁裁判の命令書に、世界40か国超での200を超える薬剤承認取得のために捏造データが使われたとする2004年10月の社内会議用資料Self Assessment Report (SAR) が含まれており、その内容は2008年に同社を買う第一三共には伝わっていませんでした。インドの情報サイトIndianEXPRESSによるとSARは2005年に米国FDAの手に渡り、その内容に基づいてFDAと司法省(DOJ)は2006年2月に同社の捜査を開始し、その1年後にニュージャージー州のRanbaxy社拠点を強制捜査してSARのコピーを含む多数の資料を押収しました。
SARが米国の手に渡っていたということは第一三共による買収の際のRanbaxyの株価は大打撃を被る運命にあったと仲裁裁判所は言っています。
Singapore tribunal reveals how Ranbaxy ‘buried info on fraud, duped its owners’

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