自分を騙して読者も騙す
ージャーナリスト達の無垢なる技法ー

どんなジャーナリストも、嘘と確信して記事を書いているわけではありません。嘘をついているという自覚がないわけですから、自分で自分を騙せます。自分が騙せれば読者を騙すなど、朝飯前です。やっかいな問題ですが、やっかいなことこそネタになります。嘘と共に垂れ流されたデータ・報道発表資料だけを思考停止したまま載せる記者のリテラシーは確かに問題ですが、それを叩くだけではいつまで経ってもジャーナリストは育ちません。

下記の記事を読んで、嘘(考察の誤り=自分で自分を、そして「無垢な」読者を騙す技法)を抽出して解説するだけでも、学生、一般市民、医師、ジャーナリスト、誰を対象にしようと、素敵なリテラシー育成教材になるわけです。

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 学校の事故死、大幅減 健診広がり突然死減る2012/10/23(共同通信配信)

 学校で起きた事故などで子どもが死亡し、災害共済の見舞金が支払われた件数は2011年度に82件となり、284件だった30年前に比べ約3分の1に減ったことが24日までの日本スポーツ振興センターの集計で分かった。少子化による子どもの減少を考慮しても減り方が大きく、同センターは「健康診断で心臓疾患などの発見が進み、運動中の突然死が減ったことが影響した」とみている。
 センターによると、死因別では突然死が38件で最多。1981年度より96件減った。他に頭部外傷13件(43件減)、溺死6件(30件減)、熱中症5件(5件減)など。死亡時の状況でみると、自殺による支払いが11件あった。95年に小中高校の1年生に健康診断で心電図検査が義務付けられ、結果によって激しい運動が可能か判断するようになったという。
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ものぐさな人へ→下記の表、グラフは自由に教材用に使ってください。もっとものぐさで、思考停止が好きな人は→こちら
 
1981 2011 減少率
突然死 134 38 28%
頭部外傷 56 13 23%
溺死 36 6 17%
熱中症 10 5 50%
その他 48 20 42%
合計 284 82 29%