one-size-fits-allの逆襲?

CheckMate-067試験の結果が、BRAF変異の有無に関係なかったってことが、この承認に繋がったのだと思われるが、こうなると、鳴り物入りで登場したベムラフェニブ(日本での承認は2014年12月、この記事が出た1年ちょっと前である)の立場がなくなるのではないか。ひとしきりもてはやされた個別化医療医薬品に対し、従来型one-size-fits-all医薬品の逆襲が始まったのだろうか?
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「オプジーボ」「ヤーボイ」併用、BRAF変異でも承認  悪性黒色腫で米FDA ( 日刊薬業 2016年1月28日 )
 米ブリストル・マイヤーズ スクイブは28日までに、免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-1抗体「オプジーボ」(一般名=ニボルマブ)と抗CTLA-4抗体「ヤーボイ」(イピリムマブ)の併用療法が、切除不能または転移性悪性黒色腫で米FDA(食品医薬品局)に承認されたと発表した。BRAF V600変異陽性の悪性黒色腫に適応が拡大され、BRAF変異の有無にかかわらず両剤の併用が可能になる。

 未治療の進行期悪性黒色腫を 対象に、オプジーボとヤーボイの併用療法またはオプジーボ単剤療法を、ヤーボイ単剤療法と比較した臨床第3相試験「CheckMate-067」の結果を踏まえ適応拡大が承認された。両剤併用群の無増悪生存期間(PFS)中央値は11.5カ月となり、ヤーボイ単剤療法群の2.9カ月に比べて有意な延長を確認。FDAはPFSのデータに基づき迅速審査を行った。BRAF野生型に対する両剤併用療法は、昨年10月に承認されている。

また同試験を基に、オプジーボ単剤療法の適応も未治療のBRAF変異陽性の進行期悪性黒色腫に拡大された。BRAF野生型については昨年11月に承認を取得している。
国内に関しては小野薬品工業が昨年7月、根治切除不能な悪性黒色腫で化学療法未治療患者へのオプジーボの使用を可能とする一部変更承認申請を行った。同社によると、この対象にBRAF変異陽性例が含まれる。
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