メディアの活動もoutcome-basedにしないと、いつまでたっても不毛な消耗戦を繰り返すだけで、面白さが決して見えてこない。
テレビの「ウソ」に要注意、氾濫する健康情報を鵜呑みにするな!
みのもんたが出演するいかがわしい番組への日経BPの警告記事で,非常に真面目に書かれている.しかし,残念ながら,この記事の影響は全く期待できない.
こういう”ナイーブ”な記事が、なぜ何の役にも立たないかというと、標的集団を全く意識しないから。メディアの人々は、媒体の売れ行きは気にするが、肝心の記事や番組の標的集団のことはほとんど考えていない場合が多い。これが,他の商品のマーケティングと決定的に異なり,メディアの戦略がひどく遅れている点だ。
臨床試験と同じように標的集団を決めないと効率の良い宣伝はできない。この記事が標的とすべきだったのは、みのもんたの支持母体である中年のおばさん連中だ。アンチみのもんたのメッセージは、まずこの集団に届かなければ意味がない。もちろん届いた後に改宗させることが真のエンドポイントなのだが、その前に届かなければ意味がない。
しかし、この媒体(日経BPのウェブページ)では、この記事はおばさん連中には絶対に届かない。アンチみのもんた集団だけに届いて彼らの自己満足に貢献するだけだ。
同様に,医療系サービスの広報活動も、疾患特異性を意識するだけで、年齢、性別といった基本的な属性さえ無視したものが多い。診療では人を診ずに病気だけ見るのはいけないと言っておきながら、診療の宣伝では、人間を全然意識していない。標的集団を絞って、そこを動かし、目に見える成果を取って来る工夫をする面白さをわからせる教育からまずははじめなければ.太平洋の向こう側でもようやくその活動が始まったばかりだ.
The importance of news media in pharmaceutical riskcommunication: proceedings of a workshop
こういうタスクフォースも、面白いからやっている。舌先三寸とはったりで人を動かす面白さだ。なんて言っていると,またICHへ行けなんて言われかねないから,この辺で.