”欧米に比べて依然長い審査期間”と,日本の新薬審査を論ずる際に,枕詞のように言われる.しかし,その科学的根拠は全くない.
例えば,2002年承認分に関しては、日本が平均15.8ヶ月、FDAが15.3ヶ月。ただし、FDAのほうは、NDAつまり、new drug approvalのみですが、日本は、オーファンや優先審査品目も含まれた数字なので、一概に比較はできない。また、承認されなかった品目の数字は計算に含まれていない。なお、非承認の場合も審査報告書は作成されるが、製薬会社の秘密上、非公表となっている.この非公表の部分の審査が長いというのなら,審査報告書も堂堂と公表して議論しようじゃないの.こちとらFDAの10分の1以下の人数でやってんだ.文句を言われる筋合いは全くないね.
審査が遅い?あんたに言われたくないね.少なくとも,医者には新薬審査が遅いという資格は無い.無定見ここに極まれリである.
誰が審査をすると思っているのか?何が足りなくて審査が遅れると思っているのか?医者である.臨床医が足りないんだよ.FDAはCDERだけでMDが300人以上いるんだ.お医者さんが大好きな世界標準の新薬審査をしようと思ったら,日本にも同じだけ人数が必要なはずだろ.なのに,20人に満たない人数ってのは,どういうことさ.
審査が遅いというのなら,あんたがPMDAに来るべきだ.医薬品の評価をするのに,医者がやらずに誰がやるんだ.厚労省の仕事に文句を言う医者ほど,厚労省に来て仕事をすべきだ.医者にとって審査が遅いというのは天に唾する行為である.
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