上記の記事は、「奨学寄附」と称する、低俗な「臨床研究」の「支援金」(実はリベートの性質を持つ、製薬企業営業部門からの不明朗なお金)の見直しだけを意味しているのではありません。現場の第一線の皆さんにも大いに関係のあることです。たとえば、大学から偉い先生を呼んできて講演会を開く時、企業から偉い先生に払っていた講演料の額もホームページで公開されますから、一部の偉い先生のご気分を害してしまうかもしれません。そうなれば、下記のような問い掛けも生まれるでしょう。
○勉強はしたい。でも忙しいから企業に手伝ってもらう?本当ですか?
○それしきのことで文句を言うような奴の話を聴く必要があるのか?この忙しいのに?
○なぜ綺麗なホテルで講演後に豪華な食事付きにしなくてはならないのか?この忙しいのに?
○そもそも勉強したいのは自分達なのだから、なぜ自分たちで費用を負担しないのか?
大の大人が、なぜ自分たちの勉強会を全て自分たちで運営できないのでしょうか?学生でもできるのに?下記は最近の実例です。
1/9-10、定席となったOCSIAで公演、問診・診察演武、医療面接実習、自由討論と、臨床教育・学習のめくるめくテーマパーク、感動の二日間を過ごしましたが、運営は全て学生が担当し、費用も全て参加者自己負担でした。ちなみに、私がいただいたのは、旅費33760円*と、一日目の懇親会(居酒屋)、二日目のお昼のお弁当ですから、20名余りの参加者(学生が9割)の負担は現実的な額と思います。
*JR九州のぐるりんきっぷという割引切符で長崎岡山往復26800円。宿は楽天トラベルで私が捜した岡山全日空ホテル素泊まり6960円