象の墓場か幽霊船の港か
ー漂流する先進医療ー
先進医療はどこへ行くのだろうか.医薬品ならgo no
goの意思決定が早期に明確になるのに,診断薬の場合には,開発・承認申請のプロジェクトマネジメントの責任を誰も持とうとしない.だから,先進医療のス
キームもいつまでたっても中途半端なままだ.このままでは,幽霊船の港か象の墓場にしかならないような気がする.もう少しポジティブな方向性が見
えれば,これも飯の種にできそうな気もするだが・・・
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先進医療会議 アルツハイマー病の鑑別技術、継続審議に (日刊薬業 2014年6月5日 )
厚生労働省の先進医療会議(座長=猿田享男・慶応大名誉教授)は5日、昨年の先進医療技術審査部会で、未承認薬や適応外薬の使用などを伴う先進
医療Bとして「条件付き適」と判断されていた「FDG-PETによるアルツハイマー病と前頭側頭葉変性症の鑑別診断」の技術について審議したが、
結論を先送りした。
同技術はフルデオキシグルコース(18F)(日本メジフィジックスのPET検査用放射性医薬品「FDGスキャン注」もしくは院内製造)を投与し
て、糖代謝をポジトロン断層撮影装置で画像化することにより、患者がアルツハイマー病なのか前頭側頭葉変性症なのかを鑑別するもので、国立長寿医
療研究センターが申請していた。会議では先進医療Bとして実施することにおおむね肯定的だったが、実施届出書で一部不明瞭な記述があったことなど
から、次回以降も審議を行うことになった。
また、5月に新たに受理した「大腸癌の化学療法における血中5-FU濃度モニタリング情報を用いた5-FU投与量の決定」と「Verigene
システムを用いた敗血症の迅速診断」を未承認薬などの使用を伴わない先進医療Aに、「HGF遺伝子による血管新生遺伝子治療」を先進医療Bに振り
分けることをそれぞれ了承した。
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