後発品に対する医師の態度

後発品に対する医者の態度を見れば、そいつが薬のことをわかっているかどうかがすぐわかる。

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後発品使用を推奨するガイドラインを米国内科学会が発表 Biotoday 2015/11/30
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より高価なブランド薬ではなく後発医薬品(ジェネリック医薬品)をできるだけ使うこと勧める方針を米国内科学会(ACP)が発表しました。費用などを通知する電子カルテの使用、ブランド薬使用への金銭的な罰、事前承認(prior authorization)/段階的処方(step therapy)、患者や医師の教育、医師評価指標などを使って後発品使用を増やすことが提案されています。
ACP Guideline Recommends Prescribing Generic Meds When Possible
Improving Adherence to Therapy and Clinical Outcomes While Containing Costs: Opportunities From the Greater Use of Generic Medications: Best Practice Advice From the Clinical Guidelines Committee of the American College of Physicians. Ann Intern Med. Published online 24 November 2015 doi:10.7326/M14-2427
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【アメリカ】「可能であればジェネリック薬の使用を」米国内科学会が推奨 Medical Tribune 2015.11.25

 米国内科学会(ACP)は11月24日,「医師は,可能であれば高価なブランド医薬品(先発薬,以下ブランド薬)ではなくジェネリック医薬品(後発薬,以下ジェネリック薬)を処方すべき」とする推奨を"Best Practice Advice"としてAnn Intern Med(2015年11月24日オンライン版)で公表した。ジェネリック薬の使用は医療費の抑制だけでなく,患者の自己負担額が軽減されることによるアドヒアランスの向上にもつながるとのACP臨床ガイドライン(GL)委員会の見解が示された。また,ジェネリック薬のさらなる普及を目指した対策や研究課題などもまとめられた。

全ての医師に高価値かつコスト意識を伴った判断を促す
 今回の推奨を作成したACP臨床GL委員会によると,米国では医療費の高さに見合ったアウトカムが達成できていない。その打開策としてジェネリック薬を普及させることが挙げられるが,ジェネリック薬が入手可能であるにもかかわらずブランド薬を処方する医師は依然として珍しくないという。
 こうした状況を受け,同委員会は全ての医師に対し,ジェネリック薬の使用について,高価値(high-value)かつコスト意識を伴った判断を促すことを目的に今回の推奨を作成した。
 なお,ACPの推奨には@Clinical Practice GuidelinesAClinical Guidance StatementsBBest Practice Advice―の3種あり,@は文献のシステマチックレビュー,Aは現行GLのレビューに基づき策定される。今回のジェネリック薬に関する推奨はBに相当し,現存するエビデンスとGLのレビューに基づき価値が評価された上で策定された推奨と位置付けられている。
 今回,同委員会は@ジェネリック薬が存在するにもかかわらずブランド薬が使用される頻度Aジェネリック薬使用によるアドヒアランスへの影響Bブランド薬とジェネリック薬の効果の違いCジェネリック薬の使用を妨げる要因Dジェネリック薬を普及させ医療費を節減するための対策―の5点について"key articles(最も重要な文献)"を特定。さらに,それぞれの文献に関連した文献(related articles)を100件ずつ検索した。なお,臨床アウトカムに関連したデータが含まれない文献やバイオシミラーに関する文献などは除外した。

メディケア受給者の糖尿病治療費だけで14億ドルの節減に
 レビューからは,近年ジェネリック薬の使用は増加したが,十分普及したとは言い難い状況が浮かび上がった。例えば,糖尿病のメディケア受給者において,ジェネリック薬が存在するにもかかわらずブランド薬が処方されていた例が23〜45%に上ったとの報告があった。さらに,この研究ではブランド薬をジェネリック薬に置き換えれば,メディケア受給者の糖尿病治療費だけで14億ドルの節減につながるとの推計も示された。
 また,アドヒアランスに関しては,自己負担額が高くなるほど服薬アドヒアランスが低下することが報告されている。これを踏まえ,同委員会は「ジェネリック薬は長期のアドヒアランス向上に寄与する可能性がある」と説明。処方された薬剤を患者が受け取りに行かない割合もジェネリック薬処方例に比べブランド薬処方例では2倍超だったとの報告も紹介している。

ジェネリック薬とブランド薬で形状異なると患者が混乱する可能性も
 一方,効果については「ピアレビューが行われたエビデンスのほとんどは,臨床アウトカムについてジェネリック薬とブランド薬が同等だとするもの」と説明。「有効性の点でジェネリック薬よりもブランド薬が優れることは示されていない」と記している。
 ジェネリック薬の使用を妨げる要因に関しては,「患者および医師が安全性に懸念を抱いている」「安価な薬剤は有効性も低いと考えている」ことなどが影響している可能性があると説明。また,ジェネリック薬とブランド薬の形状が異なることも,患者を混乱させる一因となりうるとしている。

特に抗うつ薬や甲状腺ホルモン製剤のジェネリック薬で強固なデータ必要
 一方,ジェネリック薬の使用を促進する上で有効と考えられる対策としては,電子カルテの処方入力時にジェネリック薬がある場合にはそれが通知されるシステムを導入すること,アカデミック・ディテーリングなど双方向性の医学教育の継続,医師に対するジェネリック薬の無料サンプル提供などを挙げている。
 さらに同委員会は,ジェネリックの使用を広げていくためには,ブランド薬と比較したジェネリック薬の効果と安全性に関して,より強固なデータが必要だと強調。中でもジェネリック薬とブランド薬には違いがあると考えられがちな抗うつ薬や甲状腺ホルモン製剤などに関しては,一刻も早く検討を開始すべきだとしている。
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