消えゆく「マス」メディア

ネイマールチャレンジ”がテニス界進出という記事を読んで,こりゃ,是非見たい!!って思って,”jonas bjorkman neymar”で検索すると,やっぱり直ぐに見つかった(2018/07/15).Tennis player Jonas Bjorkman mocking Neymar - Wimbledon

個人がピンポイントで必要な情報を取得できる時代
当たったのは臀部ではなくて背中であること,ビョルクマンにボールを当てたペアの蘇生の仕草がなかなか堂に入っていること等,記事の誤りや書いていないことまでわかる.この動画がアップロードされたのは昨日か今日だ.それを今日(日本時間2018/07/15),自宅でアイスクリームを食べながら見ている.「巻き戻し」も「再放送」も自由自在.時にバナー広告が冒頭,画面下部に小さく入る時があるけれど,「コマーシャルで中断」されることはない.

先日,なじみの店の女将さん(東南アジアが大好き)の娘さん(中学生)が友人と,今年の春休みにバンコクへ旅行に行ったときのことを話してくれた.娘さん達にとって初めての海外旅行だったそうで,あのやたらと馬鹿でかいスワナプーム空港に降りて,当然の如く入国管理までの経路がわからなかった訳だが,誰かに訊くよりも先に女将さんに連絡して,スマホで道筋を動画で生中継しながら,「ああ,その階段を上がって右へ」というように指示を受けて,すんなり辿り着いたそうな.

通信の高速化と通信容量の増大が,認知の及ぶ範囲を拡大する一方で,情報の取得対象も,意思疎通を行う相手も,紛うことなく,その瞬間に,ピンポイントで特定できる時代.

「マス」の意味が消失→ただの雑音発生器に
もはやマスメディアの「マス」は意味を失った.なぜならば個人が,本人にとって必要な情報を自分で選び出し,取得するからだ.当然,本人はそれ以外の情報には全く興味を示さない.一方,新聞やテレビは,最大公約数の内容しか持たないコンテンツを,不特定多数に対してばらまくしか能が無い.新聞もテレビも,ヨナス・ビョルクマンがウィンブルドンのコートで腹を抱えて苦しがるのを見て観客が腹を抱えて笑う動画も,スワナプームで入国管理への道しるべも提供できない.

自分のことを何も知らない人間の書く記事が,自分の役に立つわけがない.自分が生活していくため,仕事をしていくための情報収集と調査を,見ず知らずの他人が作った文章や画像に依存する馬鹿がどこにいる?そう考えるのが,今や圧倒的なサイレント・マジョリティとなった.

各個人にとってはどうでもいい情報を,さも大切なことのように押し売りしてくる.個人の時間を盗み収益を上げる,やらずぶったくり.そんな組織は,もう誰からも相手にされない,それどころか,「押し売りは消えろ!」,「俺が情報収集している横で,雑音を垂れ流すな!」と,攻撃される時代.マスメディアとそこに従属する「ジャーナリスト」達が急速に影響力を失っている原因について,もはや考察は不要である.

参考:そして反朝日もいなくなった

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