急性腎盂腎炎女性のシプロフロキサシン(ciprofloxacin)7日間治療は14日間治療に劣らないことを示した無作為化試験結果が発表されました。
Ciprofloxacin for 7 days versus 14 days in women with acute pyelonephrit
is: a randomised, open-label and double-blind, placebo-controlled,
non-i
nferiority trial. The Lancet, Early Online Publication, 21 June 2012
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(12)60608-4/fulltext
デザインは非劣性試験ですが、総被験数は248(122vs126)と、女性の急性腎盂腎炎という疾患の有病率を考えれば、現実的な数字です。新薬ではないので診療実態下で行えます。この研究では2週目以降は二重盲検をかけていますが、PROBE法がお得意な日本のお医者様達なら、Open labelのデザインも可能です。
効能効果が明らかでも、投与期間のエビデンスが不明確な抗菌薬はその他にもいくらでもあるはずです。「奨学寄付金」のお金でできる、まともな臨床研究のネタなんて、そこいら中に転がっているのです。ただ、「奨学寄付金」をせびるような連中に限って、まともな臨床研究をやろうとしないだけです。
日本発の臨床研究論文が減少の一途を辿っている。
(辰巳 邦彦 主要基礎・臨床医学論文掲載数の国際比較 政策研ニュース
No.35 (2012年3月)
http://www.jpma.or.jp/opir/news/news-35.pdf)
のは、役所や国の責任でしょうか?