その処方はchoosing wiselyか?
薬価(C型肝炎治療薬,免疫チェックポイント阻害薬),処方裁量権とやら,後発品,医薬品・医療技術の費用対効果・HTA (Health Technology Assessment)と,お金と診療を巡る議論がなかなか賑やかな昨今ですが,肝心の医師の処方行動は果たしてchoosing wiselyになっているのでしょうか?
もちろん各国での疾病構造を始めとして様々な変数の影響があり,絶対的な判断基準はないわけですが,国際比較をするとなかなか面白いものが見えてくるのではないかと思っています.たとえば,下記は2015年のイングランドの処方数トップ20です.
1 Simvastatin
2 Omeprazole
3 Levothyroxine Sodium
4 Aspirin
5 Atorvastatin
6 Ramipril
7 Amlodipine
8 Lansoprazole
9 Paracetamol
10 Salbutamol
11 Colecalciferol
12 Metformin Hydrochloride
13 Bisoprolol Fumarate
14 Co-Codamol (Codeine Phos/Paracetamol)
15 Citalopram Hydrobromide
16 Bendroflumethiazide
17 Furosemide
18 Amitriptyline Hydrochloride
19 Amoxicillin
20 Warfarin Sodium
(Prescription Cost Analysis, England 2015)
これに対して我々はどういうデータを持っているでしょうか?せいぜい商品名(先発品)での処方数ランキングを民間の調査期間が持っているだけでしょう.ビッグデータとか大騒ぎする前に,基本的なデータの取り方ができていなければゴミ拾い(GIGO garbage in garbage out)になるだけです.
→二条河原へ戻る
→目次へ戻る