更新日:2001年4月9日


Humming Talk :(今時の話題から)


<Hummingbird>

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〜〜〜  目次  〜〜〜

 

● Portlandでインターネット


 今年の2月に仕事でワシントンDCとオレゴン州ポートランドに出かけました。ワシントンDCは4日間,ポートランドは6日間。 写真はポートランドのホテルからの朝の風景です。結局1週間,ホテルと研究所の往復で終わってしまいました。仕事で来たのだから仕方がないけれど,せめて一日くらいは 休みたかったな。収穫はいろいろとありました。

 まずワシントンDCでのコロキウム(シンポジウム)。当代,旬の神経科学者が最近の仕事をレビューしました。内容もすごいけれど, プリゼンテーションのすばらしさに圧倒されました。ポスターも目を見張るくらい美しい。講演者の最後は昨年のノーベル賞受賞者である グリーンガード博士。イラスト・アニメーションも駆使して細胞内のプロテインカイネースをリストアップしていきました。全部 自分が発見したことなので内容も圧巻でした。ワシントンまで出かけた意義のある講演内容でした。
 また印象的だったのは,女性研究者の多かったことと中国人の参加者が多かったこと。みなとても元気で瞳が輝いていました。

 ところで今回初めて,海外からこのHPを見ました。それもホテルから。あれこれ日本で準備してきましたが, 一番使いやすかったのが,ニフティのポートランド・アクセスポイント。日本にいるときと同じように使えました。 海外アクセスポイントがない都市ではローミングサービスを利用することになりますが,ちょっと面倒でした。こういう時は, 大手のプロバイダーは便利です。持っていったのはIBMのThink Pad。電源もモデムも世界対応なので,荷物が少なくて済みました。 もっと軽いと良いのだけれど。オールインワンとなると仕方ないのかな。
 ホテルといえば,お部屋にインターネット用のモデム端子がありました。それはとても助かりました。最近は日本のホテルに もあるようです。ノートパソコンは荷物になりますが,仕事の道具でもあるし,他の荷物を減らしてでも持ち歩いています。 ほんとに軽いのが欲しいこの頃です。

               2001年4月9日  淑

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● 晩秋の狩野川


 晩秋の一日,修善寺・湯が島・月ヶ瀬あたりに行って来ました。柿の実は赤く色づき,黄金色の山や田畑,赤い木の実や紅葉など懐かしい 里山の風景にどっぷりと浸かりました。もちろん温泉も!それはそれは忙しい10月と11月でしたが,ほっと一息つくことができました。
 それにしても,そののどかな中伊豆の風景。狩野川では中州でゴイサギ(遠目だったけれど色からするとたぶん)がアユ(これもたぶん) を捕まえているところも見ることができました。建物の形は変わっても,昔もきっと,同じ山や川を見ることができたことでしょう。いつまでも 変わらずにあって欲しい伊豆の原風景です。

               2000年12月3日  淑

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● 国語教師50年,大村はま先生のお話

 朝の通勤途中のラジオで,大村はま先生のお話を聞いた(文化放送,風のスタジオ,8時30分頃から)。
国語教育に非常に優れた 業績を残されたひとで,以前から注目していた人でもあり,思わずその語りに引き寄せられてしまった。

1.子どもの話を全身で聞いて,真剣に向き合う。:
 最近の教育の課題として,子ども一人一人と話し合い,子どもの個性を伸ばそう,と言うのがあるけれど,子どもは1対1で先生と向かい 合って話をするのが大嫌いなのね。面接をして子どもに質問をしても,子どもは本心を明かしてはくれません。子どもたちは, 「さっさと先生の質問に答えれば,早く終わるよ」と話し合い,”テレビ見てる?”て聞かれたら,”はい,ときどき。”って答えるんだよ, なんて話しているのね。そんなところからは,子どもの本当の姿は見えません。
 私は,できるだけ教室にいて,お話をしたり,お花の世話をしたりしていると,子どもたちがやってきて,いろいろな話をしてくれるのね。 こどもが話し始めたら,気持ちを全部向けて,真剣に子どものお話を聞くの。一言一言が,その子の考えていること,生活,そのすべてから 出てくる言葉なのね。そういうのは,面接の時の質問に対する答えからは,わからない。子どもたちが,話したくなるような, 雰囲気や人格の魅力を,若い先生たちはもっともっと身につけなければいけません。

2.子どもがナイフを見せたとき:
 教師が子どもにナイフで刺されるという不幸な事件がありました。あのとき先生は教師として立ち向かっておられたわけですね。しかし 子どもにナイフを突きつけられたとき,それに立ち向かってはいけません。恐れ,騒ぎ,他の先生に助けを求めなさい。先生が恐れおののくほどに ,子どもは気持ちがすーとして落ち着くのね。そんなとき,にこにこして立ち向かっていくと,子どもは”小生意気なやつ”となおさら 突っかかってきます。................

 ここから先のお話はなかったけれど,おそらく,大村先生なら,子どもが落ち着いたところで,子どもと真剣に向き合うのではない だろうか。普通の教師だったら,建前もあって逃げ出さないかも知れない。だがそれが子どもを鎮めるどころか,子どもの見方からすれば, 挑発であるかも知れない。さあ,かかってきなさいと。「こどもをいたずらに刺激しない」それも大事なことに思われる。

3.荒れた学校に赴任したとき:
 毎日どこかのクラスの担任が警察に呼ばれるような学校に赴任したことがありましたが,その時不思議なくらい警察に呼ばれることは なかったの。あとでその子たちが卒業するときに聞いたのだけれど,「大村先生が警察に呼ばれてぺこぺこするのはイヤだ。先生が居る間は 警察に呼ばれるようなことをするのは止そう,て話し合って決めた」といってくれたのね。だから子どもの非行を止めるのは,校長の 指導なんかでなくて,子どもたち自身が決めることなのね。

 朝のほんの短い時間でしたが,心に響くものがありました。私も学生との面接でやはり心がつかめないことがあります。丁々発止とした魂の ぶつかり合いがないと,相手の心を動かすことはできないということでしょうか。またそれがたとえ小さな子どもであったとしても。学生も 子どもも,こちらが真剣に向き合っているかどうか,ひと目で見破ってしまうようです。
 (正確な言葉でないかも知れませんが,強く印象に残りましたので書きました。)

               2000年10月2日  淑

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● レールを自分で敷くということ

 オリンピックもたけなわですね。いろいろな選手がキラリと光る言葉をコメントとして述べていますが,その中で特に素敵なものを一つ 。それはご存じやわらちゃんこと田村亮子さんの金メダルコメント。前回アトランタ五輪決勝での無念の涙から4年,いろいろなことがあった 4年と思われますが,よくぞここまで頑張ったことと思います。

 「言葉は悪いかも知れないけれど,今の私は人と同じことはしたくない。自分でレールを敷いて生きたい。敷かれたレールの上に乗っかると 「その通り」になるけれど,あえて何もないところにレールを敷く人生って言うのが,希望があると感じるんです。  だから,新しいことに挑戦したり,知らない人に出会ったりするとドキドキして「どうなるのかな」っていう緊張感が楽しい。柔道でも 同じです。土壇場になったとき,意志を明確に持っていないと自分を見失ってしまう。それが過去二度の五輪の若さだったと思います。」

 こういうことを言える田村亮子さんは自分を磨いているなと感じます。何かやろうと思ったら自分の前に道はないと思った方がいい。 自分の歩む道は自分で拓いて行くしかない。.............いろいろあって疲れたときに,人のことばで癒されました。

               2000年9月26日  淑

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● ウェブサイトはゴミの山,もっと教育系サイトの充実を!

 夏休みが終わってやれやれと思ったら,夜も11時になって,明日〆切の夏休みの宿題が一つあって,資料を学校に忘れて来たという。 長い夏休みを何をしていたのだと怒るものの,なんとかせねば。インターネットで調べればすぐわかるよ,と調べ始めたら, さあ大変。普通の検索ではまともに役に立つものはなかなか引っかかってこない。中学の宿題ひとつ調べられないのか!

 現状のウェブサイトに流れている情報は,やたら沢山あるリンク情報(リンク先に飛んでみてもたいしたものは載っていない), 商品情報,個人の趣味サイト,そして一握りの専門家の書いた情報提供サイト。学校教育にインターネットを取り入れようとしても, 子どもはいったい何を見るのだろうか?それこそ愚にもつかないサイトがうじゃうじゃ出てくる。

 学校教育にインターネットを取り入れるのなら,パソコンの配備だけでなく,教育系サイトも平行して充実して いかなければ,楽しいだけの万華鏡を与えるに過ぎない。一体何をやらせようとしているのだろう。

 しかし,専門家集団である大学のホームページを見ても,自分の仕事をわかりやすく解説して居るところは少ない。 どういう訳か,研究室のメンバーの写真をのせて居るところが多い。しかし,お写真よりも仕事の内容が知りたい。 一般の人にもわかるように解説して欲しい。アメリカの研究者並に,とは無理かも知れないが,研究内容を公開しもっと情報発信をする 義務があるのではないだろうか。大学生が読んでも読み応えのある内容のホームページを書けないはずはないのだから。

 教育系の大学で,教科資料やリンクを充実させようとしている大学もある。しかしまだまだ足りないように思う。 子どもにも,大学生にも,先生にも,役立ち,使えるサイトがもっとできて欲しい,と切実に思いました。

せっかくなのでおまけ。教育系のサイトとしてこれは役に立ちました。願わくば,中身をもう少しわかりやすく整理して欲しいけれど。
おススメです。

http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/educ/index.html(インターネットと教育)

               2000年9月6日  淑

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● 夏休み


 やっと取れた夏休み。子供たちと伊豆で過ごしました。三宅島・神津島の地震の影響なのかしらん, お盆を過ぎると比較的静かな日々となりました。子供も大きくなったので今年はいつのも浜をやめて,田牛(トウジと読む) から石廊崎まで手頃な静かな浜を探してドライブ。結局,石廊崎手前の大瀬の浜で遊びました。トップページの写真です。 そのあと,さらに奥石廊の”あいあい岬”まで行って,景勝を堪能(左の写真)。ここは石廊崎からさらに仲木方面に向かって 入ったところで,人も少なくてお勧めです。山桃のシャーベットや手作りアイスクリームがとても美味でした。絶壁下の磯には,昔は 降りることができたのですが,今は仲木から船でわたるとのこと。白浜や弓ヶ浜の人混みも良いのですが,人の少ない磯も 良いものです。ただ時を忘れると潮が満ちて大変なことになるので,磯遊びは潮の満ち干にご用心!
 あなたの夏休みはいかがでしたか?

               2000年8月19日  淑

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● チャンスの神様

 「チャンスの神様には後ろ髪がない」とはよく耳にします。作家の阿刀田高氏が,朝日新聞の日曜版 に以前書いておられたのを,切り抜いて折に触れ読み返していました。 チャンスは通り過ぎてから,「あのとき,あれがチャンスだったのだ。捕まえられたのに!」と後悔するものです。
 しかし感性を磨いて準備怠りなくしておけば,チャンスが傍を通り抜けるのを感じることが出来るのかも知れません。  「チャンスを待つ」。待つ人のところには向こうからやってくるような気がします。寝て待っていては,捕まえるのは無理かも知れませんよ。
 素敵な文ですので,まずはご一読を。

               2000年4月23日  淑

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● 石神井川の桜


 石神井川の桜が満開です。特に東板橋体育館から帝京大学付近にかけて,川縁に植えられたソメイヨシノや山桜・八重桜などが色を競うように咲き乱れています。20年ほど前には,危険で深い堀川でしたが,桜が植えられ,手すりも整備されて散策にちょうど良い川沿いの道となりました。桜も年々見事に育ってきました。そして桜見物の人も込み合うほどではありませんが,多くなったようです。
 
 周辺には桜トンネルもありますがが,こちらは知る人ぞ知る道。また東板橋公園も見事です。研究室にもかすかな桜の香りが風に運ばれてきます。 桜茶に桜餅,よい季節ですね。

               2000年4月8日  淑

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● ネットで参加できる沖縄・屋久島探検

「アイランド・クエスト IN 沖縄&屋久島」

 子供にもインターネットを使わせてみたいと思っても,なかなか適切なコンテンツは見つからないものです。 しかし,2002年からの「総合的な学習の時間」実施に向けて,あれこれと工夫されたコンテンツが出始めています。 これもその一つ。WNNは優れた内容のコンテンツが多くあります。どちらかというと小中学生向けのような気がしますが, おとなも楽しめます。こどもと一緒に,沖縄と屋久島の自然探検を楽しんではいかがでしょうか。

国内10万人の子供と5000人の先生の参加を目標としているそうです。先生方,子供と是非参加してみて下さい。  詳しくは,「スクラップブック/教育・子供」を見て下さい。


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● 迷言・名言・明言

指導者の「資格」:
「まずは強い意志,大きな目的,高みに立ち遠くまで見通す力,自分を信ずること, 抜け目ない一瞬の判断力,演技する才能,失敗にくよくよしない余裕,善悪によらず人々を駆り立てる 力,そして神話をつくるちから.........」
     リチャード・ニクソン「指導者とは」文芸春秋

ケンカの作法:
「相手にとどめをさしてはいけません。あなたは相手をもてあそぶコツを覚えて帰りなさい。勝負は 聴衆が決めてくれます。」
     遙洋子「東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ」ちくま

洞察力:
父がよく言っていたのは「人にはどうしてわからんのかナ。ああすればこうなるという結果が分かっているのに,なぜ人は 理解できないのか」と。
     田中真紀子 <父を語る-朝日新聞'00/3/12>


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● あけまして おめでとう ございます。


 やっと「オレンジの木」が芽を出しました。 時には育ち具合を見に来て下さいね。
 
 今年は20世紀最後の年でもあり,また2000年代の始まりでもあります。 つまりはヒトの歴史の節目の年なのでしょう。今を生きている私たちには 何の節目なのか良くは見えません。しかし,あと100年もすれば,評価が下されることでしょう。 価値観が根底からひっくり返される昨今を考えると,明治維新もこんなだったのかしらと, 思ったりします。しかしあの当時生きていたヒトは,その後の時代の変化を予想もしなかっただろうと 思われます。何はともあれ,一日を大事に,充実して過ごすのが一番だと私は思うのです。
 
               2000年元旦  淑
   LEAFY SEA-DRAGON, Phycodurus eques

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Y. Sugawara, Tokyo, Japan.
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