医学・医療:


<リストへ戻る>
更新日: 2000年5月14日
  1. 妊娠中のアルコール摂取,胎児の脳細胞死に影響 (朝日新聞; '00/2/18)

    妊娠中にお酒を飲んだ女性から生まれた子供に発育や知能の障害などが見られることがある。この胎児性アルコール 症候群で,精神・神経症状は,脳で大量の「細胞死」が起きたことが影響していると,ドイツ・フンボルト大のC・イ コノミドウ博士,東京医科歯科大の石丸昌彦講師らのグループが11日付のサイエンス誌に発表した。
     実験に生後7日のネズミの赤ちゃんを使った。人間の妊娠後期に相当する時期で,シナプスやが形成される時期に 相当する。アルコールをネズミに皮下注射して調べた。正常な場合も発達の過程で神経細胞の一部が死んで数が減るが ,アルコールを注射したネズミは,正常なネズミよりも15倍前後も死んだ細胞の割合が多かった。
     精神・神経症状の詳しいメカニズムはこれまでわかっていなかったが,グループは,興奮性,抑制性の二タイプの神経伝達物質 の受容体が悪影響を受けたためだと見ている。
     血中アルコール濃度は,大量に飲酒を続ける母親の胎内で胎児がさらされるのとほぼ同じ程度だった。

    <ホーム>

  2. 医療事故にあったら:調査にはカルテ類を入手 (朝日新聞; '00/2/13)

     医療事故でないかと疑ったら,まず担当していた医師から冷静に話を聞く。
    1) 最初は経過の説明を
     「最初は疑問や不満をぶつけずに,経過の説明を  求める姿勢で」そうしないと,医師は身構え,保身のためにカルテなどを書き換える恐れもあるという。

    2) 第三者に聞いてみる

    3) 医療過誤訴訟を扱っている弁護士に相談する

    お助け情報:
     -- 医療過誤原告の会    Tel: 026-292-6956
     -- 医療事故情報センター  Tel: 052-951-1731
     -- 医療事故調査会     Tel: 0729-48-7799

    <ホーム>

  3. 頭痛とつきあう(中)薬の漫然使用に注意 (朝日新聞; '00/2/6)

     片頭痛を抑えるには,いろいろな薬が使われる。広く飲まれるのは市販の頭痛薬。病院では,片頭痛を引き起こす血管の拡張を 押さえる薬が使われる。どちらも頭痛が起こるたびに飲んで痛みを和らげようという薬だ。ところが,こうした薬がかえって頭痛を こじらせることもある。片頭痛以外の頭痛も含め,薬の使い方には注意が必要だ。薬を飲んでも頭痛が治まらなかった人が 薬を止めると頭痛の回数が減った例もある。

     市立豊中病院の高瀬靖・主任医長(神経内科)は「鎮痛薬で頭痛が起こっていることを知らないまま悪循環に陥っている人は多い。 鎮痛薬は月10日までにとどめるべきだ。」それでも頭痛に悩むなら,予防薬など頭痛を起こりにくくする治療をした方が良いという。

     頭痛を起こしにくい食生活を長く続けることでも,ある程度,頭痛のもとを断てる。鳥取大学の下村登規夫助教授(臨床検査学) は,血液検査などをもとに,一人ひとりの患者にあった食事を指導する治療を考案した。

     片頭痛は,細胞の中でエネルギーを作るミトコンドリアの機能低下やマグネシウムの減少などと関係あるらしい。下村助教授 は,これらを回復させるなどの働きがあるビタミンB群,C,E,A,マグネシウムを多く含む食品を食べるよう,一昨年から 20人を指導した。9割の人が早くて2,3週間後から症状が改善し,その後,頭痛の回数が減るなどの効果が表れたという。  下村助教授は,一般的な心がけとして,ほうれん草など緑黄野菜を一日300グラム以上食べ,大豆製品や牛乳を 多くとるよう勧める。ただし,薬に比べて根気が必要で,鳥取大では,効果が出るまで最低3ヶ月は経過を見る。

    頭痛日記:
     頭痛の現れ方や痛みの強さ,薬の効き方は人によって違う。痛みの強さを縦軸,時間を横軸にとって頭痛の経過を グラフにし,毎日書き込めるようにしたのが北里大などで使われている「頭痛日記」だ。
     片頭痛,群発頭痛,緊張型頭痛など,頭痛の種類の特徴がつかみやすいだけでなく,薬を飲んだ時刻やその日の行動を 併せて書き込んでおくと,服薬のタイミングや,何がきっかけになって頭痛が起こっているかを探ることができる。グラフ 形式にこだわらずメモ程度でも良い。
     毎日記録を取るのが苦手な人は,無理してつけることが新たなストレスにならないようにしたい。

    <ホーム>

  4. 頭痛とつきあう(上)片頭痛でもきちんと治療 (朝日新聞; '00/1/30)

     頭痛はさまざまな場面で経験する。頭痛はありふれた症状だけに軽く見られがちだが,ほっておくと深刻な事態にも なりかねない。最近は,病気と直結しないような頭痛も,積極的に治療しようとという動きが広まりつつある。

    慢性頭痛の特徴:
    1.片頭痛:月1,2回から週に2,3回程度,数時間から数日にわたって脈打つような強い痛みがある。吐き気がするほか ,痛みの30分ほど前から目の前がちかちかする人もいる。女性に多く,高齢になると軽くなる。

    2.群発頭痛:年に一回程度,1,2ヶ月にわたって頭痛の群発期が訪れる。一日1,2時間ほどのたうち回らずには いられないほどの激しい痛みが毎日つづく。男性に目立ち,患者数は比較的少ない。

    3.緊張型頭痛:もっとも良く見られる頭痛で,ストレスや姿勢による筋肉の緊張が原因。締め付けられるような痛みがつづく。   肩こりを伴うことが多く,片頭痛と組合わさった症状を持つ人も少なくない。


    頭痛大学: 間中医院(脳神経外科):神奈川県小田原市
    頭痛の多くは問診だけで診断がつくのに,検査結果が重視され異常なしとされるケースが多い。適切な治療を受けていない人が多い。
       URL: http://www02.so-net.ne.jp/~drmana/

    全国慢性頭痛友の会:
    秋山芙佐子会長 (047-492-7344)

    <ホーム>

  5. ここまで進んだ禁煙外来ーインターネットで禁煙! 禁煙マラソンの魅力 (メディカル朝日; '00/2月号)

     「インターネット禁煙マラソン」は全国の有志の医師や過去の禁煙マラソン での禁煙成功者(卒業生)の協力を得て,すべてボランティアで運営されています。
     禁煙には二つの難所があります。ニコチン中毒と習慣,条件反射といったもので, 生活に密接に結びつき,時としては生き甲斐にも結びついている喫煙習慣を変更することは 容易ではありません。また禁煙をスタートした後にも「再喫煙」という落とし穴がまちかまえています。
     この二つの難関を乗り越えるプログラムが「インターネット禁煙マラソン」です。全国の喫煙者の 中から参加者を募り,期日を決めて4週間の禁煙に挑戦し,さらに生涯禁煙を 目指すものです。主として次の3つの通信ツールを利用します。

     (1)禁煙マラソンホームページ:http://www.kinen-marason.org/
       禁煙マラソンの募集や説明などはホームページ上で行います。また「禁煙Q&A」
       のページでは過去の禁煙マラソンで出てきた質問が掲載されています。

     (2)定期アドバイスメール:
       禁煙の経過にあわせて実際に実行すべきポイントを解説したメールが送られます。

     (3)メーリングリストによる相互援助:
       マラソンランナーの最大の特徴は,メーリングリストによるランナー同士や卒業生
       との強い連帯感と相互援助を計画的に育むことにあります。

    卒業後プログラムによる禁煙維持のための支援:
    次の3つの条件が揃うとき再喫煙は防止できます。
       1)定期的に適切なフォローを受け続けること。
       2)再喫煙したとき,すぐに禁煙に戻るサポートがあること。
       3)禁煙して良かった,禁煙を続けることが楽しいと思える状況にあること。

     禁煙マラソンはこの3つを無理なく兼ね備え,様々な卒業後プログラムによって卒業生の禁煙の続行を促すシステムとなっています。
           ーー高橋祐子(大和高田市立病院内科医長)ーー

    <ホーム>

  6. 視力を矯正するタンパク質  (科学新聞;'00/1/1)

    鋭い視覚を持つ人々は,そのための特別なタンパク質を持っているらしい。そのタンパク質は,ぼやけた画像を償 うことが出来るらしい。カナダの科学者らは近視にならないような薬を作ることが可能だと考えている。
    ヒヨコやサルに霜降りゴーグルをかけさせると眼球が細くなる。レンズから網膜までのこの余分な距離は, ゴーグルを外したときに,光が網膜に到達する手前でレンズが焦点を結ぶので,動物たちは近視になってしまう。
    カナダのカルガリー大学のフィッシャー博士らは網膜の遺伝子を調整するZENKと呼ばれるタンパク質が, ぼやけた視力の快復に役立っているのではないかと考えた。ヒヨコにゴーグルを装着して,レンズが外されたあとの 網膜細胞の内のZENKの量を調べた。その結果,2時間以内にZENKを含有する細胞数を6倍にまで増加させることがわかった。 このタンパク質が,眼球の細胞分裂を促進する成長因子に対する遺伝子の活動を停止させることによって視力を矯正する のではないかと考えた。

    <ホーム>

  7. 高山病:登山中の血流データを実測 (朝日新聞;'99/12/24)

    筑波大大学院生・岡崎和伸さん,昨年夏に中国・ムスターグ・アタ峰(7,546メートル)に登り血流の変化を調べた。
    8月に4,400mのベースキャンプに入り,頭痛や不眠などの急性高山病の症状が出た。そこで自分の血液を採取し, 血流測定装置(農水省食品総合研究所;菊池祐二・上席研究官が開発)に入れ,血流を測定した。
     平地では40秒で通過した血液が,6日目は測定不能の180秒以上にのびていた。高山病の症状の消えた10日目は 約80秒,その後は50秒前後と通常に近づいていった。
     岡崎さんは「血液の流れを良くする食品を食べるなどすれば,高山病の症状を和らげることになるかも知れない」と話す。
    大野秀樹・杏林大教授(環境生理学)のコメント:「急性高山病になると血液の粘度がが高まるのは知られていたが, 血流の変化ははっきりしていなかった。 病態を知る上では非常に興味深いデータだ」

    <ホーム>

  8. ネットの医療情報の使い方 (朝日新聞;'99/12/22)

     医療情報は玉石混合。良いものも悪いものも同列で流れてくる。「インターネット医療を利用しようと する人が「適切な情報を得られ,正しく使いこなせるように」と患者・家族・医師らの団体がネット医療の 利用手引きを作った。
     この団体はインターネット医療協議会(JIMA,事務局,東京)で,昨年6月発足した。手引きをまとめるきっかけは, ネット医療をめぐるトラブルが散見されるようになったからだ。

     
      <ネット医療利用手引き>____
       
    1. ホームページの情報  
      1. 質の高い情報を選ぶ:公共機関からの発信,情報の根拠や出典が明らか,発信者の所在地, 電話番号などが明示されていること)。  
      2. 誰にでも有効とは限らないと心得る。  
      3. 情報を使う際は必ず主治医と相談。
       
    2. 電子メールによる相談  
      1. 不利益が生じても回答者に責任を問わない。  
      2. メールアカウントは個人のものを使う。  
      3. 匿名の相談は避ける。  
      4. 緊急の相談,重大な相談はしない。  
      5. 営利目的のダイレクトメールは要注意。
       
    3. 電子掲示板やメーリングリスト  
      1. 個人が特定される記述は避ける。  
      2. 特定の医療機関や関係者を名指ししない。

     * 要旨はJIMAのホームページ(http://www.jima.or.jp/)にある。
     * 全文は西藤さんのホームページ( http://www.kodomo.or.jp/medneti/)を参照。

    <ホーム>

  9. アルコール依存症のメカニズム一部解明 (科学新聞; '99/12/10)

    愛飲家が酒を飲むのは,気分が良くなりたいだけでなく,気分が悪くなるのを避けたいためでもあるらしい。 ラットにおけるストレス応答に関連する神経伝達物質の濃度は,アルコール禁断時に急増することがわかった。 この知見は,薬物常用者が,抑うつやストレスを避けたい一心で薬物を自己投与するという,長年の見解を支持している。
     米スクリップス研究所のジョージ・コープ博士らは,アルコール依存症に,副腎皮質ホルモン(CRF)と呼ばれる小タンパク質の ストレス神経伝達物質が関与していると報告した。
     アルコールを飲んだことのある15%以上がやがて中毒状態になると言われている。しかしアルコール依存症は生化学的には 決して単純ではないため,その治療は難しい。アルコールは数ファミリーの神経伝達物質に影響を及ぼし,脳の報酬(”褒美”) センターである扁桃体と側坐核からドーパミンの放出を当初は促す。しかし飲酒を続けるとドーパミンレベルは正常値 へ低下するので,ドーパミンの作用を調節する当該センターへの薬は,アルコール依存症の治療には効かないことがわかった。 そうしたことからコープらはアルコール依存症の別の面である,アルコールが不安や抑うつという禁断症状を除く ことによりあたえる増強作用を探ることにした。
     1990年代中頃からコープ博士らはCRFに焦点を絞り始めた。この脳ペプチドは下垂体を介して作用するとともに ,脳で直接,覚醒,不眠,気分変化を起こすほるもん

    <ホーム>


<ホーム>
<リストへ戻る>