ロスナーインデックス
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【ロスナーインデックス(Rosner's index)とは】
補正試験の判定において用いられる指標です。Index of circulating anticoagulant; ICAとも呼ばれます。式は \[\displaystyle Rosner's\,index = \cfrac{混合血漿APTT - 正常血漿APTT}{患者血漿APTT}\times 100 \]
です。
オリジナルのRosner's index(Rosner E, et al. Thromb Haemost. 1987; 57:144-7.)はカットオフ値;15でこれより高い値の場合はインヒビターの存在が示唆されるとされています。しかしこの値はカオリン凝固時間で混合比率も1:1の場合のみの数値です。このため、現在、日常診療で施行されているAPTTの補正試験に使用して良いのか、またカットオフ値;15は適切であるかなど問題があります。このため、各施設でカットオフ値を設定するようになっております(現実的ではありません)。
この様なこともあり、熊本大学ではRosner's indexによる判定は行なっておらず、調和平均を用いた判定(Uchiba et al. Thrombosis Update, Volume 8; https://doi.org/10.1016/j.tru.2022.100114)を行なっています。