先天的に凝固第X因子が欠損・低下している遺伝性疾患です。凝固第X因子は後天的にも因子活性が低下する場合があり(AL-アミロイドーシスでは時に単独低下が認められます)、凝固第X因子活性の単独低下でも先天性凝固第X因子欠損症とはいえない場合があります。
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正式な意味で保険適応のある濃縮因子製剤はありません。このため新鮮凍結血漿の投与が中心となります。 正式な保険適応はありませんがPPSBはビタミンK依存性凝固因子が濃縮されているため、効果的な凝固第X因子の補充が必要な場合にはメリットがあります。 ワルファリン過剰状態で使用可能なケイセントラにも凝固第X因子は含まれていますが、保険適応はありません。PPSBやケイセントラ濃縮因子製剤は凝固第X因子とともに他の凝固因子も濃縮されていますので、第X因子の上昇の一方で他の凝固因子も上昇しますので、血栓症の合併には注意が必要です。インヒビター陽性血友病などに適応があるバイクロットも凝固第X因子を成分として含んでいますが、保険適応はありません。 |