欧州・旧ソ連圏感染動向
ECDC: COVID-19 situation update for the EU/EEA and the UK
西欧・北欧は一律になんちゃって第2波
:都市封鎖も関係なし。ましてやマスクも手洗いも無関係
英独仏伊西蘭といった、第1波で散々な目に遭った国々では、PCR陽性者数が第1波をはるかに凌ぐほど多くても、死者数が第1波よりもはるかに少ない、なんちゃって第2波(=死者数の増加を伴わないPCR陽性者数の爆発的な増加)を巡って、日本と同様どんちゃん騒ぎを繰り返している(各国でのCOVID-19動向はWorldometer参照)。
 当初私は、厳重な都市封鎖が遅れて集団免疫が中途半端になった結果生じたのがなんちゃって第2波だと考えていたのだが、最初から厳重な都市封鎖は行わなかったアイスランドスウェーデン、さらには、厳重な都市封鎖を行い「感染抑制に成功した」と評判が高かった、デンマークノルウェーフィンランドでも、PCR陽性者数が第1波をはるかに上回って爆発的に増加しているにもかかわらず、死者数の増加が見られない/僅かに留まっている
 西欧各国で起こっているなんちゃって第2波は、数ヶ月前には、そのタイミングさえ間違わなければ感染抑制に絶大的な威力を発揮すると信じられていた都市封鎖は、そのタイミングや強度に関わらず、なんちゃって第2波=PCR陽性者数の爆発的な増加とは全く関係がなかった=都市封鎖がウイルスの弱毒化には貢献しても、「感染者数」の抑制効果が無かったことを如実に示している。ましてや感染者数の爆発的増加=なんちゃって第2波はマスクや手洗いなんぞとは、一切無縁だった。

真の意味での第2波に襲われた中欧・東欧諸国:右の図は欧州における、10万人あたりの各国・地位のPCR検査陽性者報告数(39-40週)クリックして拡大
第1波が非常に小さく・あるいはほとんど認められなかったのに、9月後半からいきなり陽性者数とほぼ同時に死亡者数が増加してきたのがポーランドチェコスロバキアといった国々である。ルーマニアもほぼ同様のパターンで4月にピーク時は陽性者数百人/日、死亡者二十数人/日の小さな第1波があり、それが完全に収まらないうちに6月には陽性者が1000人/日を超えるようになり、10月には3000人/日以上、死者も50人/日を超える日が多くなってきた。日本と同時期の4月に第1波を経験してすっかり収束したかと思ったら、9月に入って陽性者数が、2週間ばかり遅れて死者数も再び増加する真の第2波に襲われたのがハンガリー、中欧・東欧では国によって多少の差はあるが、総じて西欧のような、なんちゃって第2波ではなく、陽性者数と死亡者がともに増加する真の第2波/遅れた第1波に

ロシアでは第1波が遷延→再燃

一方ロシアでは、5月に一旦ピークアウトしたかに見えた第1波が、その後漸減傾向を示したものの、完全に収束することはなく遷延し→9月に入ってから、より大きな波として再燃している。2020年10月9日現在、死亡者数はPCR陽性者数とともに増加しており、陽性者数と死亡者数の乖離は全く見られない.。ブルガリアはロシアと類似した形。 ウクライナは東欧ともロシアともまた別の形。3月からピークがらしきものが形成されないまま検査陽性者数が徐々に単調増加してきたが、8月以降は増加のスピードが速まり、10月になって陽性者数が5000人/日を突破、死者数も100人/日を突破するようになった。ウクライナと同様の波形はモルドバにも見られる

ロシアについてちょっとした考察
ロシアと同じパターンをとっているのは、私が知る限りイランだけだ。この違いはどこにあるのだろうか?全くわからない。たとえば、高齢化率では1位の日本(28.0%)に対しロシア’15.1%)46位、イラン(6.36%)104位。これでは何の説明にもならない。
そもそもロシアの人口ってどうなっているんだろうと思って調べてみたところ、1億4千万半ばで日本日本の1億2千万余りより15%ほど多いだけ?あの大国の人口がどうしてこんなに少ないかというと、アルコールはもちろん関与しているが、それだけでは説明できないとのこと。

ロシア人男性死亡の半分は、週末に大酒を飲んで月曜に死亡することによる
ロシアの人口が(比較的)少なく、しかも減少しているのは何故なのか?
ロシアの人口動態
年齢層別のグラフがピラミッドではなく、三重の塔のようになっている。第二次大戦(というか独ソ戦)は軍民問わず夥しい数の死者を出したが、それに加えて戦争中の出生率の減少も甚だしかったようだ。

コロナのデマに飽きた人へ