公文書偽装:感染研による世論操作の手口
こうして私も騙された
その「まさか」が起こっていた
「 この程度だったらわからないだろう」 それがどんどん膨れあがって、つひには億単位の金額になる。それが巨額の横領事件・着服事件の常です。まさか、いくら何でも、感染研が超過死亡を操作したりはしないだろう。多くの人がそう思っていたはずです。しかし、それは現実に起こっていました。具体的な操作内容については鈴村さんの記事を御覧頂くとして、私も2021年末から感染研がこんな世論操作に手を染めているとは夢にも思っていませんでした。

コロナパンデミックの影響を総括するために、超過死亡数を推定することには、 大きな意義があります。 そのため、これまで厚労省のアドバイザリーボードでは、1か月に1回の頻度で国立感染症研究所(以後、感染研と略す)のデータに基づき、 超過死亡について報告がなされてきました。 ところが、2021年末の報告以降、少しずつ超過死亡数の報告の仕方が変更されているのです。 感染研の超過死亡ダッシュボード 自体の変更はないのにも拘わらず、超過死亡の内容が変更されていくのは不可解な話です(中略)

日本のマスコミは、アドバイザリーボードで公開された数値を元に記事を書いています。 国民は、報道された数値を信用しますので、感染研の責任は重大です。 感染研は、過少死亡数という用語の使用をやめて、海外のWebサイトと比較可能な数値でデータを公開するべきです。 またマスコミは、アドバイザリーボードのデータを鵜呑みにせず、ダッシュボードより直接データを取得し、 用語の概念を十分理解した上で記事を書くべきだと、私は思います。(迷走する感染研の超過死亡 鈴村 泰 2022/4/9


「見え方を変える」分には問題ない?

「超過死亡のデータそのものを改竄すれば自分がお縄になるだけでなく、感染研も厚労省も吹っ飛ぶ。もちろんそれはわかっている。でも見え方を変える分には問題ない」というのが報告作成者の言い分でしょう(もし「そうではない」というのでしたら、然るべき時に然るべき場所でその言い分を聞く機会もあるでしょう)。では、その成果はどうだったでしょうか?大成功でした。実際に鈴村さんの忠告から1ヶ月も経過しているにもかかわらず、(新聞を購読していない・自宅にテレビジョンの受像器もない)私の狭い見識の範囲ではありますが、超過死亡を重大な問題として取り上げたメディアは見当たりません。「データ改竄なんてヤバイ橋を渡らなくたって、マスコミを騙すなんてちょろいもんさ」というわけです。

公文書偽装
では、それで「めでたし、めでたし」でしょうか?もちろんそんな馬鹿なことはありません。超過死亡数報告書は国の公衆衛生の根幹を成す公文書です。そして超過死亡は一貫性が命です。データの取り方はもちろん、その報告の仕方を変えるのは自殺行為です。なぜならばそんなことをしてしまっては以前のデータと比較出来なくなるからです。超過死亡自体の意味がなくなるのです。よしんば報告仕様を変更する必要が生じたとしても;

1)どういう理由で?
2)どこをどう変更したのか?
3)その変更によって失われる連続性は具体的にどういう部分か?具体的に変更前と変更後を比較して説明せよ。
4)その失われた連続性を補填するための対策は何か?
5)報告仕様変更にはその失われた連続性を補うだけのベネフィットがあるのか?

本来ならば感染研/厚労省で1)-5)の疑問点について議論を重ね、それこそ公に報道発表し、さらにQ&Aを作成した上で、正々堂々と変更すべきだったのです。しかしそんな手順が踏まれた形跡は一切ありません。報道発表せずにこっそり見せ方を変えた(より一般的な表現では「偽装」と言います。感染研/厚労省の辞書に追加しておいてください)→超過死亡と接種後死亡について再び考察(中編)

こうして私も騙された
そうしてまんまとマスコミに;
●「ワクチン接種が原因で超過死亡が発生したという科学的根拠は、現時点において確認されていません」(下記)との厚労省公式見解には一点の曇りもない。
●「ワクチン接種が原因で超過死亡が発生したと」いうのは反ワクどもが流すデマに他ならない。

と信じ込ませることに成功したのです。この種の偽装はもちろん刑事罰にはなりません。しかしマスコミを騙すことによって、政治家も市民運動家も国民も、、そしてもちろん私のような非国民も、みんなを騙したという成果の観点からは、偽造と偽装の間には何の分け隔てもありません。

「何を偉そうな顔しやがって、この反ワクのチンピラが」。感染研とこびナビさんのそんな高笑いが聞こえてくるようです。

今様大本営
感染研のやっていることは、「印象操作」なんて変造日本語を遥かに超えた、世論操作そのものです。何故なら鈴村さんの解説にある通り(厚労省「超過死亡とワクチン接種数との関係についての見解」に対する疑問)、実際にマスコミ報道を操作しているから、そして台湾沖航空戦もかくやと思われるほどの(*)、正真正銘の大本営発表の根拠となっているからです。

新型コロナウイルス感染症の流行時における超過死亡(ある時点において全ての死因を含む死亡者数が例年より多かったことを示します。)についても、日本では感染拡大の時期、とりわけ2021年4~6月の時期に、一部の都道府県で超過死亡が確認されましたが、これは日本でワクチン接種が進む時期よりも前であったことが厚生労働省の研究班より報告されています(*)。ワクチン接種が原因で超過死亡が発生したという科学的根拠は、現時点において確認されていません。(新型コロナワクチンQ & A 新型コロナワクチンの接種が原因で多くの方が亡くなっているというのは本当ですか より抜粋)

* 2021年の全死亡超過死亡の発生と新型コロナワクチン接種数の関係 (第76厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和3年度第28回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)資料より抜粋)

この資料については、やはり鈴村さんの記事(厚労省の「超過死亡とワクチン接種数との関係についての見解」は疑問だらけ)を御覧ください。

鈴村さんのnoteの記事一覧
鈴村さんのアゴラの記事一覧

読売新聞による歴史的デマの教え:人の道を外れたワクチン村の末路
法的リテラシーへ
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(*)台湾沖航空戦の場合、でっち上げは瀬島龍三の単独犯行であることがほぼ確定しています(日本軍がアメリカの空母を沈めたはずがない…大敗北・レイテ決戦前の「握りつぶされた報告」