COVID-19感染の対応に関する本学会員からの情報

近畿大学 脳神経外科から

近畿大学病院脳神経外科におけるCOVID-19関連の対応をご報告申し上げます。
2020年4月以降は当院感染対策室と協議し、以下の内容で手術を施行しております。手術適応に関しては高度視機能障害を有する症例や悪性疾患など延期によって病状悪化が懸念される症例に限定しており、待機可能な症例は可能な限り延期としました。外来受診の時点で、COVID-19に関連した臨床症状、渡航歴、濃厚接触者等の有無を確認し、手術日まで約2週間程度の自宅待機をお願いしました。その上で術前検査としてPCR検査と胸部CTを施行し、最終判断しております。手術室ではCOVID-19が否定されても入室する脳神経外科医、麻酔科医、看護師等全員がfull PPEで対応しております。この条件下で4月、5月とも2例ずつ手術を行い、特に問題なく経過しております。入院前に2週間程度の自粛要請を行なっておりますが、緊急または準緊急的対応を迫られる症例が発生した場合は陰圧管理可能な手術室での対応も検討しております。6月以降も同様の条件で手術を計画しておりますが、手術適応に関しては徐々に緩和していく方向で検討しております。
現時点におけるCOVID-19関連の経鼻的内視鏡手術における対応をご報告させていただきました。


近畿大学医学部脳神経外科
奥田武司