COVID-19感染の対応に関する本学会員からの情報

東京慈恵会医科大学 脳神経外科から

当院におけるCOVID-19対応について、ご報告いたします。

当院では、全科の入院患者さんに対して入院時のPCR/肺CT検査を行うこととなりました。陽性患者の入院による院内感染拡大と、無症状であっても手術や治療により重症化することがあり、これらを防止するためには入院時検査は必要かと思われます。
検査は外来・入院棟とは別棟で行い、陽性者はコロナ感染者専用の病棟で治療入院していただく、PCR陰性であっても肺炎像がある場合は一般病棟の個室観察としております。

経鼻手術については、現時点では眼症状の強い症例など緊急度の高い症例に対して行い、陰圧手術室、看護師・麻酔科医を含め入室者は完全個人防護具装着(full PPE)、術後は48時間個室管理、としています。
個人防護具に関しては、ディスポーザブルのN95マスクが枯渇する可能性があるため、リユース可能な電動ファン付き呼吸用保護具(PAPR)を用いています。
我々が使用しているPAPRはCleanSpace®HALOで、マスク型ですが小型軽量で呼吸にシンクロして風量が可変するので、比較的不自由なく使用できます。使用後はマスク部はステラット滅菌、本体はアルコールで拭いたあと手術室とともにUV照射(UVDI-360)で滅菌しております。以下にマスクのリンクを付けますのでご参照ください。
https://cleanspacetechnology.com/health/
不明な点が多いので、現状では陰性者でも手術開始からfull PPEとしておりますが、対応が変わるようでしたらまたご報告いたします。


東京慈恵会医科大学脳神経外科
石井雄道