COVID-19感染の対応に関する本学会員からの情報

日本医科大学 脳神経外科から



 当院においても日本脳神経外科学会からの提言、および当大学病院の感染制御部などの方針に従い対策をとっています。具体的には、他の施設と同様に視機能障害の強い患者、下垂体卒中、増殖能・悪性度の高い腫瘍、クッシング病など内分泌学的緊急度の高い症例の手術は行い、待機可能な手術は延期している状態です。
 手術を行う場合は、原則1日1件とし、各種マスク、フェイスシールドの着用は徹底しています。また当院院内でもPCR検査が実施できるように準備中ですが機材が整い次第、経鼻手術症例では優先的にスクリーニング検査を実施できるよう感染制御部に要望していきたいと思います。
 また当院では片側鼻腔アプローチが多いため、写真のように太めのアトム多用途チューブを用いて、左鼻腔より持続吸引を行いエアロゾルの発生を予防するようにしています。
さらにドリルの使用もできるだけ避けるようにしています。
 以上のような対応でなんとか手術は行っていますが、今週の手術部委員会で全ての科で手術が制限される可能性も出てきています。ただ、この手術は緊急度の高い症例もあるため、PCR検査もセットで継続できれば良いと、切に願う次第です。

日本医科大学脳神経外科
田原 重志