第60回日本成人病(生活習慣病)学会学術集会

ご挨拶

第60回日本成人病(生活習慣病)学会学術集会
会長 加藤 智弘
東京慈恵会医科大学 内視鏡医学講座 教授

このたび、第60回日本成人病(生活習慣病)学会学術集会を、2027年1月9日(土)・10日(日)の両日、都市センターホテルにおいて開催させていただく運びとなりました。

本学会は長い歴史と伝統を有し、これまで内科系・外科系を問わず、多岐にわたる専門領域の第一線でご活躍の先生方が学術集会を主宰され、わが国の成人病(生活習慣病)診療と研究の発展を牽引してこられました。多くの学会が特定の臓器・疾患領域に焦点を当て、病態・診断・治療を深化させることを主眼としているのに対し、本学会はより横断的な視座に立ち、医師として常識的に備えるべき、かつ日常診療で遭遇する機会の多い成人病(生活習慣病)を広く扱う点に特色があります。各分野の専門家より要点を凝縮した示唆に富む講演が提供されることは、本学術集会の大きな特長であり、参加者の皆様にとって実り多い学びの場となるものと確信しております。

節目となる第60回を迎えるにあたり、各領域を代表する指導的立場の先生方のご尽力のもと、その知見と経験が結集する場として、さらなる発展を期したいと考えています。

さて、今回のテーマは「健診より繙(ひもと)く、成人病(生活習慣病)の予防」といたしました。私自身、長年にわたり消化器内科医・内視鏡医として臨床に従事してまいりましたが、2015年より約10年間は、病院併設の健診センター業務にも携わってまいりました。その経験を通じ、人間ドックや各種健診が成人病(生活習慣病)の早期発見のみならず、いわゆる「未病」の段階での気づきを得る極めて重要な契機であることを実感してまいりました。

健診の現場では、各種検査データや画像所見のわずかな変化が、臨床の場では捉えがたい初期病変の発見につながることが少なくありません。また、一見軽微な症状や所見が重大な疾患の端緒となることもあり、健診はまさに疾病予防と進展抑制の第一線に位置する貴重な窓口であると再認識いたしました。こうした観点から、本学術集会では、人間ドック・健診から得られる多様なデータや知見を基盤として、成人病(生活習慣病)の発見と予防に向けたドック医と臨床医との連携・情報共有について議論を深める機会としたいと考えております。

加えて、成人病(生活習慣病)として極めて重要ながん・脳卒中・心臓病だけでなく、糖尿病・高血圧症・脂質異常症といった主要疾患についても、またこれらの主要疾患群の基盤病態たる肥満症についても、シンポジウム、教育講演、プレナリーレクチャー等を通じて包括的に取り上げる予定です。

日常診療で遭遇する機会の多いこれらの疾患に関し、診断から治療、さらには最新の知見に至るまで、実践的な情報を提供できるよう鋭意準備を進めております。

本学術集会が、成人病(生活習慣病)に対する理解を一層深め、学術的発展の一助となるとともに、その成果が広く社会に還元され、最終的には国民の皆様の健康増進とQOL向上に真に貢献する意義深い機会となることを心より願っております。

多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。