大会長ご挨拶

この度、第76回日本矯正歯科学会学術大会の大会長を拝命いたしました。実は、戦後初めての記念すべき本学会学術大会が開催されたのがこの札幌の地であり、昭和34年7月のことでした。今回の開催で5度目の札幌での学術大会となります。改めて、歴史と伝統ある本学会の学術大会をお引き受けする責任と名誉を感じております。

会期は、平成29年10月18日(水)〜 20日(金)の日程で、大通公園の西に位置します3施設(さっぽろ芸文館、ホテルロイトン札幌、札幌市教育文化会館)において開催いたします。札幌駅から地下鉄を利用しますと、大通駅で乗り換えはありますが、西11丁目駅にて降車後徒歩5分で会場に到着いたします。また、3施設とも2ブロック内に隣接しており、会場間の移動も容易です。

大会のメインテーマは、「知の蓄積と技との連関」とさせていただきました。最近の矯正臨床に関わる技術革新、科学と医療の進歩の中で、「正しい知識に基づく最良の医療・技術」について考える機会になればと考えております。特別講演では、顎顔面頭蓋の成長に関して数多くの論文を発表されているテキサス A & M大学・ベイラー歯科大学教授のPeter Buschang先生をお招きし、「顎顔面の成長とU級不正咬合の矯正治療」についてご講演いただきます。また、教育講演では、チリアンデスにある巨大電波望遠鏡ALMAのプロジェクトマネージャーを務め、現在、国立天文台上席教授である長谷川哲夫先生に宇宙の探求と最先端技術についてお話しをいただきます。特別シンポジウムでは、Chinese Orthodontic Society からYuxing Bai理事長、Taiwan Association of OrthodontistsからEric Liou理事長、Korean Association of OrthodontistsからHee-Moon Kyung理事長をお招きし、本学会の清水典佳理事長とともにご講演いただきます。この他にも、理化学研究所・器官誘導研究チームチームリーダーの辻 孝先生、Asian Pacific Orthodontic Societyの元理事長のNikhilesh Vaid先生など魅力的な講演者を予定しております。

10月中旬の札幌は、朝夕の冷え込みが少し厳しくなります。しかし、紅葉真っ盛りの北海道の秋の大自然を満喫でき、北海道の大地と海からの恵みが美味しい時期でもあります。多くの会員、関係者の皆様に本学術大会にご参加いただき、熱い議論を通して歯科矯正学に関する理解が益々深まることを祈っております。

深秋の札幌の地で皆様とお会いできること、教室員一同、心からお待ち申し上げます。

 

第76回日本矯正歯科学会学術大会
大会長 溝口 到
Copyright 2017 The 76th Annual Meeting of the Japanese Orthodontic Society