ご挨拶
第52回日本頭痛学会総会開催に当たって
会長 永田 栄一郎
東海大学医学部内科学系脳神経内科学 領域主任教授
診療科長、認知症疾患医療センター長
第52回日本頭痛学会総会を、2024年12月6日(金)・7日(土)に新横浜プリンスホテルで開催させていただきます。昨年のパシフィコ横浜に続き、横浜での開催となりますが、全国の先生方からのアクセスが良い新横浜という場所を選ばせていただきました。東海大学の主催としましては、前回2007年に北川 泰久先生が東京の日本都市センターホテルで開催されてから実に17年の月日が経っております。
近年漸くCOVID-19感染症も落ち着いて、数々の学会もリモート参加より、対面での従来のような学会が開催されるようになってきました。やはり、対面での発表や論議やお互いの親交を深めるには対面で行わなければいけないということが、この4年間痛感してきたことでございます。
本大会のメインテーマは、「頭痛学を極める」とさせて頂きました。
2021年に我が国でCGRP関連抗体製剤が使用可能となりました。このCGRP関連抗体製剤は、片頭痛診療におけるまさに一代革命、エポックメイキングと言っても過言でないほど頭痛診療に大きなインパクトを与えました。それから本年は3年が経ち、広く我が国でも片頭痛診療に使用されるようになってきました。しかし、このCGRP関連抗体製剤のみで片頭痛診療を解決できるわけではなく、使用後3年が経ち、新たな様々な問題点が明らかになってきたと思われます。更に近い将来にCGRP受容体拮抗薬であるゲパントも我が国で上市される予定であり、益々、片頭痛領域の治療の拡大が期待されます。
この機に、今一度「頭痛学」というものを再考し、未来に向けての頭痛診療の在り方などを考える機会になればと思います。また、日本頭痛学会の国際化に向けて、欧米をはじめ諸外国、特にアジアの各国の頭痛学会との連携強化や現在停滞している日本における基礎的頭痛研究の促進や日本から世界へと発信できるような頭痛教育、研究、診療ならびにJPAC(頭痛医療を促進する患者と医療従事者の会)の頭痛患者様と共に考え、寄り添っていけるような頭痛診療を目指すような大会にできればと考えております。
そのためにも会員皆様のご協力なくしては叶いませんので、是非とも多くの方にご参加、また、発表して頂き、学会の発展とともにご自身のスキルアップに繋がる会となることを希望しております。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。