第183回日本胸部外科学会関東甲信越地方会

ご挨拶

第183回日本胸部外科学会関東甲信越地方会 会長
千葉大学医学部附属病院心臓血管外科
松宮 護郎

関東甲信越地方会 Web開催のお知らせ

 新型コロナウイルス感染症の影響に伴う第183回日本胸部外科学会関東甲信越地方会の現地開催中止に際しまして、会員の皆様には寛大なるご理解を賜りましたこと、あらためて御礼を申し上げます。
 緊急事態宣言がようやく解除され、徐々に通常の生活に戻っていけることを心から願っておりますが、一方で感染再拡大のリスクは否定できず引き続き十分な注意が必要な状況かと存じます。我々は医療従事者として感染拡大のリスクを最小限とすることを第一とすべきと考え、現地開催は取りやめという決定をさせていただきました。
 しかし、前回(182回)も中止せざるをえなかったこともあり、なんとか今回は別の形で開催できないかとの意見が多くあり、慎重に検討を重ねた結果、Web形式による学術集会を開催させていただくことといたしました。
 本会では、各演者の皆様にWeb上で音声付きスライドを登録していただき、会員の先生方からは一定期間、各演題の閲覧のみならずQ&A機能による演者との質疑応答を行っていただけるように企画を進めております。エキスパートの先生方によるセミナーの録画視聴もお楽しみいただけるように準備させていただいております。学生、研修医発表の表彰、優秀演題のJATS Case Presentation Awardsへの推薦も予定通り行う予定です。近日中に、会員の皆様には、事前のスライド登録や参加登録の詳細についてご案内を申し上げます。
 開催形態の変更に伴い、皆様には多大なるお手数をおかけいたしますが、引き続きのご支援を賜りたく何卒よろしくお願い申し上げます。

2020年5月29日

関東甲信越地方会会長のご挨拶

 2020年6月13日に、第183回日本胸部外科学会関東甲信越地方会を開催させていただきます。千葉大学心臓血管外科としましては、1999年に中島伸之先生(第一外科)が開催されて以来21年ぶりとなります。歴史と伝統ある本会を主催させていただくことは大変名誉なことであり、教室員一同、力を合わせて実り多き会にできますよう努めさせていただきます。今回は、東京オリンピック直前で東京の会場確保が容易でないこともあり、千葉市で開催させていただくことといたしました。利便性を考慮し千葉駅改札を出てすぐのエレベーターで到着できる駅構内に直結した会場を用意いたしました。
 本地方会では心臓血管・呼吸器・食道の3分野からなる胸部外科疾患について、症例報告を中心とした演題の発表を募り、活発な討議を行うことを伝統としてまいりました。症例をベースに討論することの重要性は論を俟たず、他の外科医の経験を共有し、患者と対峙して主治医がどのように考え、いかに工夫して対応したのかなど、実践的で記憶に残る学びを得る機会になります。また、発表する側も症例を丹念に検証し診断や治療方針の決定の過程、手術中の様々な状況に応じた判断、手術方法の選択、術後管理などの背景を十分説明できるようにすることは臨床能力の向上に最も有効な方法であると思います。また多くの若手医師にとって学会発表や討論の方法、マナーを学ぶことも大きな経験であろうと思います。
 したがって、稀な疾患というだけではなく、診断や治療法の選択で議論があった症例、周術期管理などで難渋した症例、術前の想定から外れた経過や結果を呈した症例など、今後の診療をするにあたり糧になる症例の報告をお待ちしております。是非、指導的立場の先生方にも多く参加していただき、ご自身の経験をもとに若手や中堅外科医との活発な討議を行っていただけることを期待しております。
 本年から胸部外科学会定期学術集会本会において新しい企画である『JATS Case Presentation Awards』が始まります。各地方会から推薦された症例報告を本会で発表していただき、優秀な発表者の表彰を行おうというものです。推薦された方は本会の参加費が無料になるという特典も付与されることになっておりますので、奮って演題を御登録いただきたいと思います。当地方会会員から多くの受賞者が出ることを期待しております。さらに学生発表や研修医発表のセッションも用意させていただきます。学生や研修医の先生にも胸部外科の面白さや奥深さを経験していただき、胸部外科に興味を持って頂くきっかけになることを期待しています。
 ランチョンセミナー、アフタヌーンセミナーでは各分野のエキスパートの先生方に最新の診断、治療法につきご講演していただきます。多数の先生方のご参加をお待ち申し上げております。

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