第32回日本Cell Death学会学術集会

ご挨拶

年会頭 安友 康二氏 写真
年会頭 安友 康二
徳島大学大学院医歯薬学研究部
生体防御医学分野
 第32回の日本Cell Death学会を担当させていただく事になりました徳島大学大学院医歯薬学研究部 生体防御医学分野の安友です。最近の日本Cell Death学会は、大都市圏で行われてきたのですが、今回は徳島での開催ということですので、少々交通の面で不便をおかけいたしますが、是非多くの方に足を運んでいただければと思っております。

 私が細胞死研究に携わることになったのは、家族性寒冷蕁麻疹という遺伝性疾患の原因遺伝子としてNLRC4を同定した研究からです。細胞死研究を推進することで、多くの先生方と交流させていただく機会があり、生体制御における細胞死研究の関わりの多様性を知り、細胞死研究の更なる拡がりを実感しました。一方で、細胞死研究が浸透している疾患研究領域がある反面、細胞死研究人口が少ない領域があることや、細胞死研究にはまだまだ解析の技術的ハードルがあることもわかりました。また、個体の発生や疾患が進展する過程で、細胞死が個体の生存に果たす役割についても多くの未開拓領域があります。そのような背景や意味合いも含めまして、今回の学会では、「個体生存と細胞死」をテーマとして掲げ、疾患における細胞死の関わりについて焦点をあてつつ、これまでの学会ではあまり取り上げてこられなかった疾患あるいは解析手法について盛り込んだシンポジウムを計画しております。特別講演としましては、東京大学の岡田康志先生、東北大学の五十嵐和彦先生にご講演いただくことになっております。

 参加いただく皆様の交通につきましては、送迎バスの運行や学部生・大学院生の方への旅費支援も予定しており、ホームページで詳細情報を発信してまいりますのでご確認ください。活発な議論や交流を期待しており、学術集会が皆様にとって有益なものとなるよう、スタッフ一同努力してまいります。多くの会員の皆様のご参加を心よりお待ちしております。