世界の電気魚

作成日:2000年2月1日



世界の電気魚

(電気魚の棲む地域)


 電気を放電する電気魚は今でこそ珍しい魚類のうちに入りますが, 古代の魚類には広く分布していたと考えられています。しかし現在では,下の表に示すごく限られた種類だけが発電魚 として知られています。  これらは系統進化の上では数回,別々の系統的種属から派生して発電器官を発達させてきました。発電電圧の高い 強発電魚,弱い弱発電魚,海に棲む軟骨魚のサメやエイ,淡水に棲む電気魚,そして電気感覚のみを持つものなどは 進化上は別の起源をもつと考えられます。また淡水産でも南米アマゾン川のジムノティ目とアフリカ・コンゴ川流域 に棲むモルミリ目とは,人為的操作をしない限り交雑はないはずですから,全く別々に進化してきたものです。 しかしこの両種属は,発電することも,電気を感ずることも非常によく似た仕組みで行っています。生物進化の 不思議な一面です。


世界中に,どんな電気魚が生息しているのか下の地図で見てみましょう。

シビレエイ科とガンギエイ科のみが海に棲む古い起源の軟骨魚です。他は陸の河川・湖沼に棲む硬骨魚です。




一覧表の名前をクリックすると,説明を読むことが出来ます。

軟骨魚類硬骨魚類
板鰓類条鰭類
シビレエイ目ガンギエイ目ナマズ目ジムノティ目スズキ目モルミリ目
シビレエイ科
(Torpedinoids)
ガンギエイ科
(Rajoids)
デンキナマズ科
(Malapteruidae)
ナイフフィッシュ科
(Rhamphichthyidae)
ミシマオコゼ科
(Uranoscopidae)
ジムナルカス科
(Gymnarchidae)
アプテロノティド科
(Apteronotidae)
モルミリド科
(Mormyridae)
デンキウナギ科
(Electrophoridae)
ジムノティド科
(Gymnotidae)


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