「一蓮托生」の意味
−二人組詐欺師の運命や如何に−

裸の王様に対して,「愚か者には見えない立派な衣装」を売りつける詐欺師は二人一組だった.なぜ一人ではないのか?それは詐欺師に必須な二つの異なった才能を際立たせるために二人一組にする必要があったからだ,その二つの才能とは,法螺話をでっち上げる才能と,それがあたかも真実かのごとく王様に売り込む才能である.

医療事故ビジネスにせよ,薬害ビジネスにせよ,死や病を食い物にする商売における詐欺師も常に二人一組である.すなわち,詐欺実行犯としてのマスメディア(その象徴がみのもんた櫻井よしこ河北新報といったアイコンである)と,シナリオライターしてのとしての検察が組になって,「安部 英は悪徳医師」,「守大助は毒殺魔」,「池田正行は嘘つき教授」といったデマを垂れ流し,「市民の敵をやっつける,自分たちこそ正義の味方,黄門様ご一行である」と,「国民の皆様」に向かって,全国紙とテレビ局を総動員して大々的にアピールしてきた.

裏を返せばマスメディアと検察は一蓮托生である.四文字熟語が苦手な人は,二人一組の登山で,互いの体をザイルで結びつける光景、あるいはタイタニックの船室でのダンスパーティを思い浮かべるといいだろう.詐欺師は相手を選ばず人を騙すのが商売である.二人一組の詐欺師の場合,最も警戒すべきは相棒である.マスメディアと検察.片方が滑落しかかった時には,もう一方は必ずザイルを切る.そういう暗黙の了解があって初めて二人一組の詐欺師稼業が成り立つ.というと,かなり醒めた関係のように見えるが,実は,片方が滑落すればもう片方も一緒に滑落する場合の確率が有罪率と同じぐらい高いことを理解していないだけだ.

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