理事長あいさつ

理事長 西岡 宏(虎の門病院 間脳下垂体外科) 

 このたび日本間脳下垂体腫瘍学会の理事長を拝命いたしました。身に余る大職ではありますが精一杯努めさせていただきます。
 本学会は日本脳神経外科学会の分科会の一つとして、その前身である下垂体腫瘍ワークショップから30年以上続く長い歴史と伝統を有しています。私も毎回参加し実に多くのことを学ばせていただきました。本学会の最大の特徴と魅力は、脳神経外科だけでなく間脳下垂体疾患の診療と研究に携わる内分泌内科、小児科、病理、放射線科や基礎分野など多領域の臨床医、研究者から構成されていることです。これら様々な分野の先生方のお力を結集して、間脳下垂体疾患に関する診断・治療技術と長期成績の改善、病態の解明やこれらの技術・知見などの情報共有と発信を行い、ひいては本邦における間脳下垂体疾患の診療成績のさらなる向上を諮ることが本学会の最大の目的です。
 日本間脳下垂体腫瘍学会は、これまで社会の要請と先達のご努力により様々な改革を行なってきました。特にこの数年では学会の法人化(2018年)、それに伴う定款、諸規則や研究倫理指針などの整備、理事任期制や学術評議員制の導入、日本内分泌学会認定の内分泌代謝専門医(脳神経外科)制度の開始(2019年)など多岐に及びます。これらの改革を継続発展させ、さらに今後も社会と時代のニーズに柔軟に対応できる組織へと進化を続けていく必要があります。また本学会のさらなる円滑な発展のためにも学会員にとって有用、魅力的な学会であり続ける必要があります。そのためには、国内外の関連学会(特に日本内分泌学会)や組織との連携強化、学術研究活動の積極的支援、情報共有のための広報活動の促進、学術集会や教育セミナーの充実、社会に対する啓蒙活動の推進や公正で開放的な学会運営などは必須であり、関連する厚労省、保険診療委員会、班会議、製薬・医療機器企業、患者会などとの関係強化も今後益々重要と考えています。
 学会員の皆様と共に、本学会の今後の益々の発展に寄与して参りたいと思います。皆様の絶大なるご支援をお願い申し上げる次第です。
 よろしくお願いいたします。

2022年2月

 

理事長(2006年2月2日より理事会制となる。)