◆漢字Talk 6で使えるFEPについて◆



FEP(Front End Prosessor:注)とはすなわちかな漢字変換プログラム(OS X環境でのMacintoshの世界では「ことえり」,「ATOK」「EGBridge」が代表的)の事ですが,漢字Talk 6.0.7ではこのFEPの選択が問題になってきます.
もしPortableに漢字Talk 7をインストールするのであれば,純正FEP(正しくはインプットメソッド)である「ことえり」でもそこそこ使えます.探せば漢字Talk 7.1時代の代表的なFEPである「ATOK 8」(ジャストシステム),「MacVJE-γ」(ダイナウェア),少し知名度は落ちますが「WXII 2.7」(エー・アイ・ソフト)が入手出来るのではと思います.
(「EGBRIDGE 6.0」(エルゴソフト),「Katana 4.0 漢字Talk 7対応版」(サムシンググッド)は確か68000に対応していなかったのではないかと思われます.)
しかし,「System 6を使う!−漢字Talk 6付属2.1変換編−」でも書きました通り,漢字Talk 6.0.7純正FEP「2.1変換」は変換効率が悪すぎてなかなか使うのが大変です.
今や入手は困難を極めるのですが,漢字Talk 6.0.7用に発売されていたサードパーティ製FEPをピックアップしてみましたので,もし入手出来る機会がありましたら参考にしてみて下さい.
それから,漢字Talk 6.0.7をまともに使うためには,RAMは2MB以上必要です.

*注:漢字Talk 6まではFEPと呼ばれていましたが,漢字Talk 7以降では日本語入力プログラム(インプットメソッド)と呼ばれています.ここでは便宜上FEPという言葉を使っています.
漢字Talk 6のFEPはどれも,



こんなアイコンを使用していました.

*注その2:私がこのページで用いている「FEP」という言葉につきまして,若干の誤解を含んでいると,匿名さんからの御指摘を受けました.どうもありがとうございます.メールを頂いてからの反映が遅くなり申し訳ございません.
以下,メールからの抜粋です.

FEPはFront End Processorの略で,これは当時のかな漢字変換方式は,キーボード入力をしてから,OSにデータを渡す前に変換処理をしていたために,こう呼ばれました.今はOSでかな漢字変換を行っているためにIM(Input Method)という,処理方法に関係ない名前が付けられました.だからFEPもIMの一つですが,今のIMはFEPではありません.漢字Talk6時代はFEPでしたので,まぁいいのですが,FEPに統一している理由がなんとなく曖昧に見えたので,お伝えしました.

当時を知る方からの貴重な御教示,嬉しいですね.

2.1変換

これは純正FEPという事で.
写真は漢字Talk 6のディスクです.


MacVJE 2.5(ダイナウェア)

恐らく安定性,速度,変換効率のバランスの良さで当時最も多用されていたサードパーティ製FEPだと思います.もともとはMS-DOS上で動いていたFEPをMac用に移植したものらしいです.
変換速度はEGBridgeよりも劣りますが,メモリをあまり消費しないのでRAM容量が少ない場合はVJEがおすすめです.
単体販売の他,初期のマックライトII(クラリス),MacWORD(ダイナウェア)などのワードプロセッサにもバンドルされていました.MacWORD環境下ではインライン入力も出来ます.


EGBridge 5.0(エルゴソフト)

最初期の漢字Talkの時代からある,Macの日本語環境の歴史を語る時には絶対に外せないFEPです.OS X時代の今でもしっかり生き残っているのはすごいと思います.漢字Talk 6.0.7に対応しているのはこのVersion 5のあたりです.VJEと共に人気がありました.
変換は高速ですがメモリをかなり消費します.それから,この当時のEGBridgeは学習機能が若干弱いと言われていたようです.
これも単体販売の他,同社から発売されていたEGWORDにバンドルされていました.このワープロと一緒に使うとインライン入力も出来ます.


Katana 4.0 漢字Talk 6対応版(サムシンググッド)

Katana 4.0には漢字Talk 7対応版と漢字Talk 6対応版の2種類があります.
これもMS-DOS版の移植FEPです.Portableだとやや動作が重い印象を受けます.さまざまな変換機能を持っています.
単体販売の他,同社のワルツワードにバンドルされていました.


このあたり,私の記憶と手もとにある現物,それに当時の資料を参考にまとめてみましたが,当時を知る方で追加情報や間違い指摘などがありましたら,どうぞお知らせ下さい.

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