表1 うつ状態における代表的なゆがんだ考え方の例
感情の合理化:
感情状態だけに基づいて結論ないし推論してしまうこと。
(例: ”私は自分は情けないと感じた、だから私はダメな人間なのだ”)
過剰な一般化:
1回だけ、あるいはごくわずかな経験で得られた事実から、より広い意味を持つ間違った結論に至ってしまうこと。
すべてか無か思考:
複雑な、あるいは連続的な結果を、訳もなく両極端に分けてしまうこと。
(例: ”これは成功するか完全に失敗するかのどちらかだ”)
心の先読み:
他人の考え・意図・あるいは動機に対して、否定的に推論すること。
個別化:
ある出来事・状況・行動などに際して、それが特別に、あるいは個人的に、自分の否定的な面を示していると考えてしまうこと。
〜すべきだ思考:
自分自身に対して、かたくなに基準を指示したり、外の出来事に対して実際には無理なくらいにコントロールできるはずだと思いこんで、命令的な言い方をすること。
占い:
早まった、あるいは誤った悲観的な考え方。あるいは昔失敗したのだから今度も失敗するはずだと予想してしまうこと。
ラベリング:
人あるいは物事の好ましくない特徴によって、その人や物事を決めつけてしまうこと。(例: ”私はバレエに間違って選ばれてしまった、だからわたしは間違った人間だ。)